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死者たちの世界へ。

明けましておめでとうございます。
正月早々なんですが、シチリアのパレルモといえば、有名なのがカタコンベ。
18世紀頃の死者がそのままの姿で眠っている地下墓地です。
「世界の不思議・恐怖」的な本でも昔から紹介されていますね。
どんな場所かと思って行ってみましたが、
最初に間違って入ってしまった地上部はフツー霊園です。
みんな花束を供えてお墓を掃除して……と、
宗教こそ違え、けっこう日本と同じようなことをしています。
しばらくして間違いに気づき、ようやくカタコンベに入ってみると、
眠っているのは、夥しい数の死者たちです。
みなさん、棺などには入らずに行儀よく並んでいます。
寝ているもの、立てかけられいるもの、頭部がズレちゃっているもの……。
あとで知ったところではその数8000体以上とのこと。
完全に白骨化したものから、見事なミイラ状態になっているものまで、
姿もさまざまです。
それぞれ当時の服をまとったまま葬られているのが、
また当時を偲ばせてリアル。
なかには白骨状態でも「この人、アタマでかっ!」という人もいて、
まさか本人も、死後までそんなことを言われるとは
思ってなかったでしょうに……。スイマセン。
そして、ここで一番有名なのは、わずか3歳でこの世を去り、
剥製化されて今も当時のままのような姿を遺しているロザリアちゃん。
それは父の意向で施されたとのこと。お父さん、思い切ったことをしました。
一応、ここは撮影禁止なので、写真は現地で買った絵はがきにてご容赦を。
死者たちの世界へ。_f0217617_013192.jpg
地上部はごく普通の霊園です。これは壁面墓地?とでもいったらいいのでしょうか。
死者たちの世界へ。_f0217617_0123813.jpg
地下にはこんな感じでびっしりと遺骸が並べられています。夜に入るのはコワイかも。右の写真がロザリアちゃんですね。
パレルモ/シチリア。2011年。
by apolro | 2011-01-02 00:21 | 旅の日々 | Comments(0)

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