2015年 12月 24日
「廃」渡し船跡を辿る。
ここに、かつて渡し船が通っていたというのを聞いて行ってみました。
クルマの往来も少ない細い道。
そこからさらに渡良瀬川に向かって下る
土道が渡し場への道のようです。
落ち葉を払いのけてみると、
石畳のような路面が見えます。
なかなかの急坂なので、
土道のままでは雨が降ったときなどには難儀しそうです。
渡しの跡らしきものは皆無です。
ここは両岸ともかなり切り立っているので、
増水でもした日には、
桟橋なんてあっという間に流されてしまうのでしょうね。
キャンプでもしたら楽しそうですが、
増水したら一発で水没しそうだし、
下ってきた斜面もなかなか急なので、
落石も心配です。
記録によるとこの渡し場は、
大間々村と高津戸村を結ぶ重要な水上交通で、
この付近は「船場」と呼ばれ、
宿場町としてずいぶんと栄えたそうです。
明治時代に地元の有志によって橋が架けられ、
渡し船もその役目を終えたとのこと。
先ほど下ってきた道を難儀しながら登り返すと、
途中に石祠がひとつ、
忘れ去られたように林のなかに祀られていました。
群馬県。2015年。