2017年 02月 01日
山中の空き缶とその出自。
ずいぶん昔に捨てられたであろう空き缶に出会うのは
それほど珍しいことではない。
今よりもっともっと日本人の公衆マナーが悪かった時代、
街中でさえぽいぽいと空き缶を投げ捨てていたのだから、
いわんをや山のなかぞや、だったのだろう。
ただ、今日の山でその痕跡を発見するのは、
たいていはなんらかの事情で登山道をはずれ、
藪のなかに踏みいったとき(わかりますね)が多い。
だからこんなふうに現用の登山道の真ん中に、
突然、古い空き缶が転がっているのにはちょっと驚いた。
スプライトの空き缶。
スチール缶。
しかも細長いタイプ。
懐かしい。
ずいぶんと退色してしまっている。
いったいどんな経緯でここにあるのだろう。
なんらかの事情で藪のなかに踏みいった人が発見して、
とりあえず登山道に放り投げておいたのだろうか。
いくらなんでも、
捨てられてときからこの場所にあったとは考えにくい。
そんなことをぼんやり考えながら山麓まで下りてくると、
今度は、そこにはこれまた時代ものの自動販売機が。
日よけは朽ち果て、
もちろん稼動はしていない。
もしやと思って商品選択ボタンを確認してみると、
かなりかすれてしまってはいるものの、
しっかりと「スプライト」のロゴが。
山梨県。2017年。