人気ブログランキング | 話題のタグを見る

山を下りたら茶屋でのんびり。

山を下りたら茶屋でのんびり。_f0217617_1184934.jpg
子の権現から吾野駅を目指す下山口に位置するのが浅見茶屋。
建物は安政2年に建てられたものだそうで、
つまりは築160年以上。
ペリーが来航したり、
桜田門外の変で井伊直弼が暗殺されたりと、
江戸が騒然となっていたころですね。
その後ここから峠を越えて西に入った秩父は、
日本で初めての民主革命といわれる「秩父事件」の舞台となり、
吾野にもその余波はあったのかもしれませんが、
それはまだ30年ほど先の話。
昔は襖や障子で細かく部屋分けされていたのであろう店内は、
それらをみんな取っ払い広々とした雰囲気です。
ここの名物は手打ちうどんとのことなので、
肉汁釜揚げうどん、そしてもちろん下山ビールも注文です。
この日は連休初日、午後早い時間、
そして林道の末端ということもあって、
クルマやバイクでやってくる人も多く、
なかなかの賑わいです。
そのせいでしょう。
うどんが出てくるのにそこそこ時間がかかり、
おかみさんが途中で申し訳なさそうに、
「時間かかっちゃってすみません」と声をかけてくれました。
いえいえ、こちとらビールさえあればいくらでも待ちますよ。

山を下りたら茶屋でのんびり。_f0217617_11101858.jpg
やがて到着したうどん。
竹製の器は見てくれだけでなく保温性もよさそう。
うどんのほうはといえば、
コシというよりはもはや「歯ごたえ」といった食感が特徴かな。
小麦の香りも強く漂い、
「ああ、粉もん食ってるなあ」と実感できます。
食後。
いっぱいになったお腹をさすりながら、
格子窓の向こうに見える景色を眺めてみれば、
木工所でしょうか。

山を下りたら茶屋でのんびり。_f0217617_11105118.jpg
トンカントンカンという作業の音が響いていました。
埼玉県。2017年。
by apolro | 2017-11-07 11:17 | 旅の日々 | Comments(0)

今日の旅、昔の旅、そして狭間のよしなしごと。

by apolro