2017年 11月 07日
山を下りたら茶屋でのんびり。
建物は安政2年に建てられたものだそうで、
つまりは築160年以上。
ペリーが来航したり、
桜田門外の変で井伊直弼が暗殺されたりと、
江戸が騒然となっていたころですね。
その後ここから峠を越えて西に入った秩父は、
日本で初めての民主革命といわれる「秩父事件」の舞台となり、
吾野にもその余波はあったのかもしれませんが、
それはまだ30年ほど先の話。
昔は襖や障子で細かく部屋分けされていたのであろう店内は、
それらをみんな取っ払い広々とした雰囲気です。
ここの名物は手打ちうどんとのことなので、
肉汁釜揚げうどん、そしてもちろん下山ビールも注文です。
この日は連休初日、午後早い時間、
そして林道の末端ということもあって、
クルマやバイクでやってくる人も多く、
なかなかの賑わいです。
そのせいでしょう。
うどんが出てくるのにそこそこ時間がかかり、
おかみさんが途中で申し訳なさそうに、
「時間かかっちゃってすみません」と声をかけてくれました。
いえいえ、こちとらビールさえあればいくらでも待ちますよ。
竹製の器は見てくれだけでなく保温性もよさそう。
うどんのほうはといえば、
コシというよりはもはや「歯ごたえ」といった食感が特徴かな。
小麦の香りも強く漂い、
「ああ、粉もん食ってるなあ」と実感できます。
食後。
いっぱいになったお腹をさすりながら、
格子窓の向こうに見える景色を眺めてみれば、
木工所でしょうか。
埼玉県。2017年。