旅と暮らしの日々 by sato tetsuya


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カテゴリ:映画で旅する( 33 )


映画『めぐり逢わせのお弁当』を観た。

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舞台はインドのムンバイ。
弁当配達人の手違いから、
自分の夫ではない人に弁当を配達されてしまった主人公の女性と、
それを食べることになった初老の男性との弁当を介した手紙のやりとり。
インドには弁当配達人という仕事があるんですね。
これは家庭の妻が作った弁当を預かって、
夫の職場まで届けるという仕事。
なんで夫は直接持参しないんだろう。
インドは気温が高いからそれだと、
昼までに傷んでしまうのだろうか。
あるいは少しでもできたてを届けたいという気持ちからなのか。
以前、インドにはあらゆる職業があって、
洗濯したシーツを二人組で乾くまでずっと持っている
「乾かし屋」というのもいるほどだというのを
聞いたことがあるけれども、
弁当配達人というのもそういった職業の多様性の一環なのだろうか。
文通を始めるきっかけになった最初のお弁当に入っていたのはアルゴビ。
カリフラワーとジャガイモのドライなカレーですね。
アルゴビは僕も好きなインド料理なのでちょっとうれしい。
その後も劇中にアルゴビが語られるシーンがあって、
もしかしたらアルゴビは、
インドでは日本の肉じゃがみたいな存在なのかもしれない。
それ以外にもパニールやマトンのカレー、
ロティやパロタも出てきて、
観ているうちにインド料理が食べたくなる。
あとこの映画を観ていると、
お弁当をつくる主人公も、
彼女に料理を教える同じアパートのおばさんも、
そしてお弁当を食べる男性も、
インド人というのはやっぱり料理から立つ
香りに敏感なのだなあということがわかる。
さすがにスパイスの国ですね。
家庭を顧みない夫を持つ女性と、
妻に先立たれた男性のこの弁当文通の結果は書きませんが、
ちょっと切なくなりますぞ。ご同輩。
2013年公開。
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by apolro | 2017-05-23 11:05 | 映画で旅する | Comments(0)

映画『駅 STATION』を観た。

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これもどういうわけか観ていなかった映画の一本。
舞台は北海道の増毛や札幌、そして雄冬。
タイトルからして主演の高倉健はてっきり鉄道員なのかと思いきや、
なんと刑事。
しかも狙撃の名手でメキシコ五輪候補。
彼を主軸として、
事件に関わってくる幾人もの女性たちが、
まるで駅に近づく複線のレールが次第に合流するように、
そして駅から離れるにつれて再び分岐してゆくようにして、
物語は進んでいく。
映画を彩るのは「ザ・昭和後期」とでもいうべきさまざまな事象。
序盤では東京五輪のマラソン銅メダリスト・円谷幸吉の自殺が報じられ、
発生する事件も昭和生まれならなんとなく
「あの事件がモチーフか」と想像できる。
劇中で流れるテレビからは『舟歌』や『エーゲ海に捧ぐ』など、
お馴染みの昭和の歌謡曲。
そして主人公が故郷である雄冬に帰るとき、
船を利用するシーンがあって、
なにも予備知識がないと「郷里は島なのか」と誤解してしまいそうだが、
ここにも昭和の時代背景が盛り込まれている。
当時、雄冬にはまだ国道が開通しておらず、
雪の厳しい冬は船で海路を行くしかなかったのだ。
現実に雄冬に国道が開通するのは
この映画の公開年と同じ1981年のこと。
これで過疎の進む雄冬にも人が戻ってくるかに思われたのだが、
実際には国道の開通によって集落は単なる通過点になってしまい、
人は流出する一方、
昨年2016年にはこの区間の鉄道路線である、
留萌本線の留萌—増毛間も廃線に。
劇中、実家に戻ったときに、
「もうすぐ国道が開通して、ここも賑やかになるぞ!」と喜ぶ、
雄冬の人の姿が哀しい。
東京都。2017年。
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by apolro | 2017-05-17 10:14 | 映画で旅する | Comments(0)

映画『マイ ビューティフル ガーデン』を観た。

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舞台はイギリス・ロンドン。
複雑な生い立ちをもつ主人公の女の子は、
それが原因なのか超几帳面な性格を持っている。
燭台に並ぶ蠟燭の長さが全部同じでないと気持ち悪かったり、
毎日きっちり同じ時間に朝食を食べたり、
洗面台には曜日毎に使い分ける歯ブラシがずらりと並んでいたり。
こういう人、たまにいますね。
そんな彼女が苦手なのが植物。
だって自分の決めた秩序にまったく従ってくれないから。
そんなわけで庭つきで借りているアパートの庭も荒れ放題で、
それを見とがめられた不動産屋から、
1ヶ月以内に庭を原状復帰させないと退去処分されることに。
そこに隣人の超偏屈だけど植物に関する愛情はひとかたならぬ老人や、
その老人に料理人として雇われている男性などが絡んでゆく。
果たして庭は蘇るのか。
ストーリーにはそんなに意外な展開はなく、
予定調和といえば予定調和なのだけれど、
こういう話に意外性はいらないのかもしれないですね。
ちょっと少女漫画チックで、
大島弓子あたりの作品にありそうなかわいい物語。
って、そんなにたくさん彼女の読んだことがあるわけではないけれど。
本編には直接関係ないのだけれど、
偏屈老人に奴隷まがいの扱いを受けている男性と、
主人公の女性が突如、
老人にはわからない言語で話し始め、
それを聞いた老人から、
「英語で話せ。ゲール語を使うな」といわれる件で、
二人はアイルランド出身だとわかるという仕組み。
そして男性が「奴隷制度はもう廃止になったのに……」と呟くあたりに、
イギリスとアイルランドの関係がちらりと垣間見えます。
いずれにしてもこの映画を観た後に僕が真っ先に思ったのは、
荒れ放題になっているうちの庭の一角を一刻も早くなんとかせねば、
ということでした。
2017年。東京都。
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by apolro | 2017-04-29 11:34 | 映画で旅する | Comments(0)

映画『海は燃えている』を観た。

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映画の舞台はイタリアの離島・ランペドゥーサ島。
ベラージェ諸島に属し、
さらにはシチリアのアグリジェント県に属する
面積20平方キロほどの小さな島だ。
以前シチリアを訪ねたときに、
ついでにいけないものかとちょっと考えてみたのだが、
甘い甘い。
シチリアからは200キロ以上南西に離れ、
逆にアフリカのチュニジアまでは100キロほどの距離。
しかもその間にはマルタ共和国という、
別の国まである。
とてもとても「ついでに」行ける島ではなかった。
近年、この島の地理的な理由から、
アフリカから膨大な数の難民が命がけでやって来る。
その数は、人口5500人ほどの島に、
年間50000人以上。
辿り着けなかった人も含めればいったいどれだけの数になるのか。
島には巨大なレーダーが設置され、
ひとたび救難コールがかかれば、
救命艇、ヘリコプターで救助に向かう。
いっぽう、島には島の日常がある。
子どもは学校に行き、
母は食事をつくり、
父は海に漁に出る。
島の日常。
そこには難民との接点はまったくない。
唯一、難民を治療したり、
ときには検死をする島の医師をのぞいて。
このドキュメンタリー映画は、
淡々とそんな島の日常を描き続ける。
ランペドゥーサ島の現状は、
イタリアであり、
ヨーロッパであり、
日本であり、
世界だ。
東京都。2017年。
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by apolro | 2017-03-15 10:55 | 映画で旅する | Comments(0)

映画『コマンダンテ』を観た。

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昨年の暮れにフィデル・カストロが亡くなった際に、
近いうちにぜひ観なければと思っていた映画、
『コマンダンテ』をようやく観た。
『プラトーン』や『JFK』で知られるオリバー・ストーンが、
フィデル・カストロに対して行った
30時間におよぶインタビューをもとにつくられた
ドキュメンタリー映画。
キューバ革命の成功以降、
フルシチョフやニクソンといった
超大国家のリーダーたちとの出会いとその印象、
世界が破滅しかけたキューバ危機、
そして盟友であるチェ・ゲバラとの別れなど、
彼とキューバが直面したさまざまなできごとについて、
ときには執務室で、
ときには街中で、
そしてときには食事をしながら、
忌憚なく語ってゆく。
彼は自分の銅像を造ったり、
自伝を書くことを許可していなので、
彼の生の言葉を聞けるのは、
実はとても貴重だったりする。
ちなみに若いころに好きだった女優は、
ソフィア・ローレンだとか。
なんだかわかるなー。
「私は自分自身の独裁者で、国民の奴隷である」
という有名なことばは、
ここでも語られていました。
この映画が公開されたのは2003年のサンダンス映画祭でのこと。
その後、全米でも公開される予定だったが、
圧力がかかり上映中止に。
僕がキューバを訪れたのは、
この映画が撮られる2年前のこと。
カストロが元気なうちに
キューバを訪ねてみたいという思いが強かった。
映画に映り込むハバナの街の様子や人々の息づかいは、
当時とさほど変わりはなく、
穏やかで自由な空気にあふれていた。
まあ、たしかにモノはあまりなかったけれど。
彼の死とニアミスするように誕生した
アメリカのトランプ大統領。
もしカストロが生きていたら、
かの大統領をどのように評したことだろう。
2003年のスペイン映画。
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by apolro | 2017-03-09 11:20 | 映画で旅する | Comments(0)

映画『ひつじ村の兄弟』を観た。

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舞台はアイスランド西部。
隣の家に住みながら、
もう40年も言葉を交わしたことのない羊飼いの兄弟が住む小さな村。
ある日、村の羊がスクレイピーという
致死性の伝染病に感染していることがわかり、
全頭殺処分の決定が出る。
頑固は兄はその決定に抗い、酒に溺れ、
冷静な弟は率先して決定に従うが、彼にも秘密があって……。
そんな決して明るいとはいえない物語が、
溶岩地形と牧草地、そして雪に覆われた
アイスランドの美しい風景のなかで展開してゆく。
この映画、日本語の予告編を観たら、
本編とは全然異なるニュアンスで紹介されていて、
まるで北欧の田舎を舞台にした、
ほのぼの映画のようで笑ってしまった。
まあ、監督も役者も日本ではあまり知られていないうえ、
こんなに重たい話だとわかったら
客足も延びないだろうからという判断なんだろう。
さすがにこの映画では涙腺緩むシーンはないかと思えばさにあらず。
アイスランドの風景が懐かしくて懐かしくて、
ちょっと危なかった。
アイスランドに行ってまだ1年も経っていないというのに。
登場人物がみんな、柄が特徴的なアイスランドセーターを
着ているんだけれど、
これも映画的な演出ではない。
実際に現地でも若者もおじいちゃんもよく着ていたな。
2015年に公開されたアイスランド/デンマーク映画。
2017年。東京都。
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by apolro | 2017-03-04 11:51 | 映画で旅する | Comments(0)

映画『シング・ストリート』を観た。

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舞台は1985年、アイルランドのダブリン。
街は不況のどん底で、
高校生の主人公・コナーの父は職を失い、
母のパートでなんとか食いつなぐ状態。
コナーも学費の安い、しかしガラの悪い高校への転校を余儀なくされる。
そんななか、やはり大学を中退せざるを得なかった
兄の影響を受けた主人公は音楽に傾倒し、
そしてお約束である「好きな女の子にいい格好を見せたい」
という理由からバンドを組む……。
1985年という時代設定からもわかるように、
劇中には『デュラン・デュラン』や『ザ・キュアー』『ジャム』『ホール&オーツ』といった曲が流れてきて、
あの時代を経験した人なら懐かしさに目頭が熱くなるでしょう。
コナーのお兄さんが、
ポイントポイントでイイことを言うんだ。
「ロックをやるなら覚悟を持て。冷笑を怖れるな」とかね。
そして海を挟んでわずか50キロしか離れていない英国を夢見て、
「あそこに行けば夢が叶う」と信じていた、
ダブリンの少年たちの気持ちに切なさと共感を感じてしまうんだな。
まあ、見終わって思ったのは、
やっぱりお兄さんがいると、
音楽にかぎらずいろいろ参考になっていいねということと、
僕も若いころに一度くらいバンドをやってみても
よかったかなということでした。
まあ、楽器はなあんにもできないのですが。
東京都。2017年。

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by apolro | 2017-02-27 12:04 | 映画で旅する | Comments(0)

映画『旅立ちの島唄~十五の春~』を観た。

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舞台は沖縄県の南大東島。
島には高校がなく、
15の春を迎えると、
おおかたの子どもたちは島を出て行かないとならない。
そんななかでの家族愛の物語。
あー、これは泣いちゃうだろうなと思ったら、
案の定です。
オープニングで、
上空から俯瞰した島の全景が映された時点で、
もうぐっと。
島と那覇で別々に暮らす父と母。
子どもを連れて家に戻ってきた姉。
主人公の女の子も、
来年の春にはお父さんをひとり残して那覇で暮らすことになる。
隣りの北大東島に住む彼に合うのも、
絶海の孤島とあってままならない。
そんなななかでも、
主人公は家族みんなで暮らしたいと願う……。
もうね、中学生の女の子に、
こんなに重たい荷物背負わせすぎでしょうと思うんだけれど、
開放的な島の家から流れてくる三線のメロディと島の美しい風景が、
それをやさしく包んでくれます。
沖縄の高い離婚率や、
島のサトウキビ産業に致命傷を与えかねないTPP問題。
ほかの沖縄の島と違って、
大東諸島の人々の出自が伊豆諸島の八丈島であることなど、
南大東島豆知識もちらりと封入。
僕が南大東島を訪れたのは、
それまで長年勤めていた会社が突然倒産し、
時間だけはやたらとあったときだった。
ツムブリを釣った堤防、
サトウキビ畑のなかに延びる道、
コワくてひとりではちょっと入れなかった、
島の規模には不釣り合いな大きさの飲み屋街。
劇中には旅で出会った懐かしい風景がたくさん出てきた。
もう一度、行ってみようと思う。
2012年公開作。
東京都。2017年
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by apolro | 2017-02-17 11:26 | 映画で旅する | Comments(0)

映画『月山』を観た。

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数年前、
月山を歩いたときに小説を読み、
どうせなら映画も観たいものだと思っていたのだがようやく果たせた。
レンタルでDVDを借りてきたのだけれど、
原盤の状態がよくなかったのだろう、
映像がけっこう滲んでいる。
まるで何度もダビングを繰り返した地下ビデオのよう。
1979年の作品だし、
デジタルリマスターするほどのニーズもなさそうなのでしかたがないか。
話は座学に限界を感じた若者が大学を辞め、
ダム工事の現場作業をこなした後に、
月山山麓の、
過去には即身仏が祀られていたという寺でひと冬を過ごすというもの。
山、集落、そして人たちの聖と俗、生と死、
表と裏を織り交ぜながら冬を越してゆく。
冒頭、主人公が鶴岡から(たぶん)乗ったバスは
田麦俣行きのボンネットバス。
ロケ地は田麦俣の多層民家集落だろうか。
映像からはかなりまとまって残っているように見えるが、
果たして現在はどれだけ残っているのかな。
月山に登ったときは素通りしちゃいました。
頂きを見て、沢を見て、麓を見ずの典型だ。
本当ならどの山に登るときも、
まずは麓の集落で一泊してから登れれば、
きっとこれまでに気がつかなかったことがわかるのだろう。
現実にはなかなか難しいけど。
次回月山を訪ねるときにはぜひとも寄ってみたい。
東京都。2017年。
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by apolro | 2017-01-31 09:07 | 映画で旅する | Comments(0)

僕は映画の初代『ゴジラ』を観たのか? 後編。

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自分が初代『ゴジラ』を観たのか確信がもてなくなり、
DVDを借りてきて確認してみた。

ゴジラが初めて上陸するのは大戸島という架空の島。
実際のロケは三重県の鳥羽市周辺で行われたらしい。
東京へ上陸する経路、
そして登場する海上保安庁の巡視船の名前が、
「しきね(式根)」、「こうづ(神津)」といった名前であることから、
大戸島のモチーフは伊豆大島なのではと想像したが、
少し調べてみると設定は小笠原諸島らしい。
たしかに伊豆大島じゃあ近すぎるか。

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ゴジラの襲来によって避難する村人たち。海辺にはりつくようにしてある、当時の漁村の街並みが興味深い。ロケなのでたぶん実際風景そのまま。まだ戦後の大変革は訪れていないのではないか。

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ゴジラに立ち向かう村の男。ひとりは猟銃、残りのふたりはなんと日本刀を片手に。当時はまだ蔵のなかに日本刀がふつうに眠っていたりしたのか。

やがてゴジラは東京に上陸して暴れ回るわけだが、
おそらくその光景には太平洋戦争の空襲が色濃く反映されているのだろう。

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火の海となる東京。

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逃げ場を失い追い詰められた母は、子どもに向かって「お父ちゃんのところに行こう……」と語りかける。父は空襲、あるいは出征で亡くなったのか。

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テレビにかじりついてゴジラの狼藉に怯える家族。なんだか小津安二郎っぽい絵だなとも思ったが、おそらくあの当時、きわめて一般的な家族の姿。

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ゴジラにかじられる電車。その後いく度となくゴジラには苦渋をなめさせられた都心の電車ですが、『シン・ゴジラ』ではひと泡吹かせてやりましたね。

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現在進行形で放送が続けられているテレビ塔(1954年現在、東京タワーはまだない)をなぎ倒すゴジラ。

この光景を観て思い出したのですが、
僕が子どものころにテレビドラマで『日本沈没』をやっていて、
東京が津波に呑まれて沈むときに
東京タワーから最後の中継が行われるというシーンがありました。
そのときアナウンサーが、
「世界の皆さん、さようなら! これが東京からの最後の放送です! さようなら! さようなら!」と叫び、
その直後に東京タワーが津波に呑まれて消えるという場面に、
子ども心に大泣きした記憶があります(今思い出してもやばい)。
あれはもしかして、
この初代ゴジラのシーンに対するオマージュだったのでしょうか。

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「伊勢丹」「高野フルーツパーラー」「ワシントン靴店」。今では貴重な1950年代の新宿通りの風景です。

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そしてガイガーカウンターで被曝検査を受ける子どもたち。

僕が初代『ゴジラ』を観たことがあるのか。
映画を見直しただけでははっきりとした答えはでませんでしたが、
少なくともこんなに反戦、反核要素が盛り込まれていたこと、
情報としては知っていましたが、
具体的なシーンはまったく憶えていませんでした。
3〜4歳じゃあしかたがないとはいえ、
それじゃあ観てないも同然だ。
未見の人はぜひ一度ご覧になることをお勧めします。
しかし、こんな風に「観た気になってる映画」って、
ほかにもあるんだろうなあ。
東京都。2017年。
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by apolro | 2017-01-05 11:56 | 映画で旅する | Comments(0)