旅と暮らしの日々 by sato tetsuya


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by apolro
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谷を渡って火山を越えて。

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昨夏、アイスランドの山を歩いたとき、
3日目に泊まったボットナルのテント場は気持ちがよかった。
無風快晴。
空は吸い込まれそうなアイスランドブルー。
直下には氷河から流れ下る深い暴れ渓。
仰ぎ見れば頂きに雪を載せた火山。
明日はあの渓を底まで下って、
それからあの火山の麓まで歩くのかと、
ちょっとだけ気持ちもブルーになったけれども。
ボットナル/アイスランド。2017年。
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# by apolro | 2017-03-30 11:03 | 旅の日々 | Comments(0)

今日のお昼ごはん:ハマグリと菜の花の炊き込みご飯。

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三重産の大きなハマグリを送っていただいた。
近年、国産のハマグリは減少の一途を辿っているようで、
輸入物を別にすれば、
魚屋さんに並んでいるのを見たことがない。
もしかしたら、
アワビなんかよりも希少価値が高いのではないか。
しかも旬。
さっそくハマグリを煮た出汁でご飯を炊いて、
同じく旬の菜の花を混ぜての炊き込みごはん。
そしてハマグリの潮汁。
お椀に殻がギリギリ収まるサイズだった。
濃厚なハマグリの香りが食卓に漂う。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-29 13:17 | 今日の昼ごはん | Comments(0)

20年もののニッキの木。

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20年ほど前に植えたニッキの木。
本来は日当たりのよい温暖な場所を好むらしいのだけれど、
うちにはそんな好立地はないので、
しかたなく、坪庭のような日当たり不良の場所に。
そのせいか20年もたっているのに、
あまり成長してくれず、
当初目論んでいた、
「うまいこと育ったら、枝でシナモンスティックでも作ったるか」
という作戦は頓挫中。
それでもこの光沢のある葉っぱをつまんで、
クシャクシャともんでから鼻にあてると、
懐かしいニッキ飴の香りが広がるんだよね。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-28 15:25 | 旅の生き物、日々の生き物 | Comments(0)

『奄美の奇跡』を読んだ。

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小笠原諸島は1968年まで、
沖縄が1972年までアメリカの軍政下にあったことは知っていても、
奄美群島も1953年までアメリカに占領されていたことは、
意外と知られていない。
本書はそんな奄美群島の貴重な戦後史だ。
本土との交流を絶たれ産業は壊滅状態、
食糧をはじめとするあらゆる物資が不足、
戦争は終わったにも関わらず、
治安維持法さながらにアメリカから自由を奪われた島民たちが、
いかにして本土復帰をなしえたかを、
丁寧かつ執念深く取材している。
本書に登場する当時の復帰運動に関わっていた
多くの人たちの年齢はすでに八十を越えており、
記録としてまとめるにあたっても
ギリギリのタイミングだったといえるだろう。
そして本編には直接関係ない話しだが、
1965年に奄美本島の北東、喜界島の南東150キロの海底に、
1メガトンの水爆を搭載したままの米軍攻撃機が沈み、
今もそのままになっていることを初めて知った。
周辺海域の水深は5000メートルとあって
サルベージは不可能とのこと。
大丈夫なのだろうか。
東京都。2017年。

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# by apolro | 2017-03-27 14:19 | 日々のなかの旅 | Comments(0)

アイスランドシープを食べた。

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アイスランドシープの肉を出すジンギスカン専門店に行ってみた。
アイスランドシープというのはその名の通り、
アイスランド産の羊のこと。

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こんなやつらです。
昨年、アイスランドの山を歩いた終盤、
山道際でのんびり寛いでいる彼らの群れを見かけましたが、
あんな山中で、
いったいどうやって管理しているのだろう。
日本ではどちらかというと、
アイスランドシープよりも、
その牧羊犬であるアイスランド・シープドッグのほうが有名かも。
とにかく羊肉特有の臭みがないのが特徴のようです。
テーブルに運ばれてきた肉は、
タレに漬けられたいわゆるジンギスカン仕立てのものと、
肉厚のブロック状に切られたそのままの肉。
中に少し赤い部分が残るくらいが食べ頃というので、
それにならって、
タレなしのを多少フライング気味で口にすると。
これは、たしかに臭みがまったくない。
塩で食べればしつこさも皆無なので、
いくらでも食べられそうだね。
一緒に行ったなかで、
クセのある食べものが全般にアウトな人がいて、
もちろん羊肉もダメ。
なんで今回参加したのか周囲が不思議に思っていたのだけれど、
そんな人でも「美味しい美味しい」を連発していました。
臭い食べ物全般が大好物の僕からすると、
逆にちょっともの足りないくらいです。
とりあえず「羊がダメ」といっている人の
価値感をひっくり返すにはうってつけの店かな。
中野の「ゆきだるま」。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-26 11:50 | 飲む日々、酔う旅、美味しい時間 | Comments(0)

ベヨネーズ列岩に噴火警報。

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伊豆諸島の青ヶ島沖合60キロほどに位置する
ベヨネーズ列岩に噴火警報が出たそうだ。
もともとこの海域は火山活動が活発で、
過去には船が噴火に巻き込まれての事故なども起きている。
60キロ離れているとはいえ、
青ヶ島もバリバリの活火山。
ちょっと心配だ。
写真は昨年の6月に小笠原に向かった際に船から眺めたベヨネーズ列岩。
命名の由来は19世紀にこの岩を発見したフランスの軍艦に由来するとか。
そういえば石原慎太郎が知事の時代に、
日本の領土なのにカタカナ地名はけしからんと思ったのか、
この岩の名前を日本語名に変えるべしという、
しょうもない、ほんとにしょうもない動きが都議会であったけど、
あれ、どうなったのかなあ。
そんなことをやるならまず初めに、
アイヌ語由来といわれている東日本の地名を
全部アイヌ語本来の呼びかた、
そしてカタカナに戻さないとね。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-25 10:45 | 旅の日々 | Comments(0)

無人状態の実家の窓が開いているという連絡が。

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わけあってしばらく無人状態になっている
実家の「窓が開いている」という不気味な連絡を地元からいただき、
朝から慌てて確認へ。
野生動物くらいならまだ可愛げがあるけれでも、
ならず者が勝手に住み着いていたり、
泥棒に入られたりしていたらかなわんからね。
家を出る直前、万が一を考えて
なにか自衛道具を持っていったほうがいいのではないかと
思ったのだけれど、
案外、そういうものってないですね。
ナイフやピッケルとなると自衛というより、
完全に武器のくくりに入りそうで、
ヘタしたらこっちが連行されかねない。
ようやく思いついたのがマグライトのグリップの長いやつ。
アメリカでは警棒代わりにも使われているとか。
最近では懐中電灯の所持も場合によっては
しょっ引かれる可能性があるそうなので、
これとて安心ではないが、
まあ大丈夫じゃろ。
結局、実家に行ってみると、
たしかに台所の小さな窓がひとつ開いていたのだが、
どうやら閉め忘れっぽい。
室内にはとくに異常はなかったし。
まあ、盗られるようなものはなにもないのだけれど。
あ、それでもネズミの糞を発見したのはちょっとブルーだ。
戸締まりには十分ご注意を。
埼玉県。2017年。
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# by apolro | 2017-03-24 15:51 | 旅の道具、日々の道具 | Comments(0)

河を強行突破するアイスランドのバス。

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アイスランドのクラシック・トレイルの
登山ベースとなっているランギダル。
キャンプサイトのほか山小屋もあって、
トレイル上でビールを購入できる貴重な場所。
ここまではやってくる交通機関は、
メルセデス製のいかつい四輪駆動バス。
なぜそんなバスがというのは、
写真を見ていただければ説明不要だろう。
小屋の直前に川が流れていて、
その川を強引に渡河しなければならないからだ。
なんで橋を架けないのかは、
きっと季節によって水量が違いすぎるのだろう。
ときには氷河が火山に溶かされて激しい洪水を起こすらしい。

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なので歩行者用の橋もこんなタイヤつきの可動式。
橋が流されそうなほどの増水が予想されるときは、
さっさと高台にしまっちゃうんだろうね。
川の水は氷河由来なので死ぬほど冷たい。

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こちらの人のよさそうなお兄ちゃんは、
ランギダルの山小屋の小屋番さん。
出発直前のバスを慌てて追いかけて、
恥ずかしそうにいくつかの箱を運んできてた。
きっと、小屋向けの物資を搬入するのを忘れて、
そのままバスが出発しちゃったのでしょう。
ちなみにアイスランドでは、
小屋番のことを「ウォールデン」と呼んでいる。
アイスランド語で調べても出てこない。
たぶん、H・D・ソローの古典『森の生活(原題:『Walden』)』
からの引用なのだろうけれど、
そんなふうにこの言葉を使っている国って、
ほかにもあるのだろうか。
ランギダル/アイスランド。2017年。
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# by apolro | 2017-03-23 13:29 | 旅の日々 | Comments(0)

近所の公園でブツ撮りの午前中。

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こんなに天気がよいのにというべきか、
こんなに天気がよいからこそというべきか、
近所の公園でなんやかんやとブツ撮り。
この公園は日当たりがよいうえに、
芝生が敷かれているので、
物の撮影には最適なのだが、
今日はなぜか幼稚園児たちが大挙して遊びに来ている。
「〜公園にて、大きなリュックサックを背負ってカメラを携えた不審者が徘徊している事案が発生中」などと通報されたらかなわないので、
テキパキをすませて急いで撤収。

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公園ではモクレンが満開。今日の風で散っちゃうかな。

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ジンチョウゲはすでに盛りは過ぎたとみえるけど、
馥郁たる香りはまだまだご健在。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-22 11:55 | 旅の道具、日々の道具 | Comments(0)

山裾に廃保育園が現れた。

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山間の過疎地に行くと、
廃校跡というのはときどき見かけるけれども、
廃保育園跡というのは初めてかもしれない。
こんな山懐に保育園を作らなければいけない理由があったのだろうか。
そしてそれがなぜ廃園になってしまったのだろうか。
園舎の入口になにか青いものが置いてあるので、
望遠レンズで覗いてみると。

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ゾウさん型の滑り台でした。
いと哀し。
山梨県。2017年。
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# by apolro | 2017-03-21 12:01 | 旅の日々 | Comments(0)

完全な衝動買い。

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完全なる衝動買い。
ペンタックスのQ-S1。
だって半額以下になっていたんだもん。
モデルチェンジでも近かったのかな。
本体の大きさは横10センチ×縦5センチほど。
それでいて一眼レフ。
いや、まだ交換レンズは持っていないのだけれど。
僕が中学生の頃、
ペンタックスは『オート110』という、
こいつのご先祖様のようなカメラを出していた。
ポケットカメラみたいな、
手の平にすっぽりと収まるような大きさなのに一眼レフ。
110フィルムという独特の小さなフイルムを使っていた。
修学旅行のときに同じクラスの女の子がこれを持っていて、
えらく憧れたものだ。
もちろん自分のお小遣いで買えるようなものではないし、
買ってくれとおねだりできるようなものでもなかった。
あのときの欲望が、
ここにきて破裂したのかもしれない。
子どもになんでも与えるのはよくないと思うけれども、
与えなさすぎるのも、
大人になってからよくない後遺症を残すような気がする。
いいわけ。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-20 11:37 | 旅の道具、日々の道具 | Comments(0)

今日のお昼ごはん:モツ煮込みの迷宮に陥る。

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先日つくった豚モツのトリッパ風パスタが
思いのほかうまくいったので、
調子に乗って今度はオーソドックスな味噌仕立てのモツ煮に挑戦。
しかし、なにかが違う。
たっぷり時間をかけて煮込んで、
もつはふっくら柔らかく仕上がっているし、
コンニャクにもしっかり味は染みこんでいるのだが、
なんだかコクが足りない。
あっさりしすぎ。
外で食べる美味しいモツ煮とはナニカが違う。
そう簡単に美味しいモツ煮ができてだまるかといわれれば、
まさにその通りなのだが。
原因はなんだろう。
もしかして、臭みが出るのを怖れるがあまり、
下ごしらえで、過度に洗いすぎちゃうのはよくないのか?
コクにつながる脂肪まで流してちゃっているのか?
モツ煮込みの道は、まだまだ長い。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-19 12:23 | 今日の昼ごはん | Comments(0)

『ゾンビ・パラサイト』を読んだ。

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恐ろしい本を読んでしまった。
その名も『ゾンビ・パラサイト』。
タイトルに「ゾンビ」とついても、
ホラーやミステリーの類ではない。
れっきとした生物学の本。
世の中には寄生生物と呼ばれる生き物がいますね。
人間だったらギョウ虫やサナダムシあたりが有名です。
そういった寄生生物は、
たいてい宿主の体内に寄生し、
宿主から栄養をかすめて生きているわけですが、
なかにはそれだけではなく、
宿主を操る寄生生物というのがいるわけです。
比較的有名なのが、
カマキリに寄生するハリガネムシ。
あやつは自分が次の宿主である魚類に寄生するために、
カマキリを操って川に飛び込ませるのです。
このハリガネムシの件は、
僕も以前から知っていたのですが、
そんな不気味な寄生生物が実はもっとたくさんいるのだそうです。
アリに寄生するある種の寄生生物は、
次の宿主である牛に移行するために、
アリを牧草の上のほうに登らせて、
落ちないように顎でガッチリと牧草を噛ませたうえで絶命させるとか。
また、寄生バチの一種はテントウムシの体内に産卵、
幼虫はテントウムシの内部を食べて成長、
テントウムシが死ぬ直前に外に出てサナギになる。
ここまではまだいいのです(よくないか)。
恐ろしいのはその直後、
死ぬ寸前のテントウムシは、
どういうわけかサナギの上に覆い被さって、
守るように死ぬのだそうです。
どうして。
寄生生物はもう外に出てしまったのに……。
そしてこの本の一番怖いところは、
こういった寄生生物による宿主のコントロールが、
人間にも行われている可能性を示唆していること。
ひー。
本書を読んだあとでも、
あなたの行動は自分の意志によるものだと断言できますか?
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-18 11:27 | 旅の生き物、日々の生き物 | Comments(0)

生まれて初めて、渋谷の『109』に足を踏み入れた。

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人生50余年にして、
初めて渋谷にある『109』という建物に足を踏み入れた。
109といえば聞くところによるとギャルファッションの聖地らしい。
そんなところにおじさんがなんの用か?
すぐさまそんな疑惑を持たれそうだが、
ちょっと待ってくれ。
そういうことではない。
たまたま渋谷で公開中の映画を観に行こうと思った際に、
割安の前売り鑑賞券をまだ買えるのではと思い、
渋谷駅界隈にそんなチケット屋はないかと捜したところ、
件の109の2階にあることが判明したのである。
店内はギャルだらけで、
ディズニーランドさながらの
エレクトリカル「ギャル」パレードみたいな様相だったらどうしようかと
若干ビビリながら入ったのだが、
もちろんそんなことはなく、
思っていたよりもおとなしめ。
ただし並んでいるテナントはガールズブランドばかりで、
おじさんは異物以外のなにものでもないのだが。
2階へ上がるエスカレータで前に立っていた女子ふたりは、
「渋谷、何回目?」
「けっこう来てる。6回目かなあ」などと
意外とかわいい話をしている。
さて2階に辿り着き、
案内図で確認しながら最短距離でチケット屋を目指す。
下着売り場とかに遭遇したら大変だからね。
ところが案内図に従っていくと目の前には外へとつながる扉が。
「? どういうこと?」と思いつつその扉を開くと、
そこには屋外で別ブースになっているチケット屋が。
そしてその脇には外階段が!
あっれー、
これ、109に入らなくても来られるんじゃん!
これじゃあ、
ただ単に興味本位で109に入ってみたかったスケベおじさんじゃん!
コソコソとチケットを入手するやいなや、
慌てて外階段から逃亡した次第であった。
しかし平日の昼間だというのに、
渋谷のあの喧噪はいったいなんなのだろうね。
せめて写真は、
同じ都会でも人影のない静かなものを。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-17 10:55 | 日々のなかの旅 | Comments(0)

今日の昼ごはん:ブリ大根。

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前日の夕方、
魚屋でブリが安売りだったので、
それと大根を買ってきてブリ大根。
ブリはザルの上で熱湯をかけて臭みを取り、
大根は別に米のとぎ汁で下ゆで。
あとは醤油、酒、みりん、水でコトコト煮ていくだけ。
弱火で長時間料理するっていうのは、
自宅で仕事をしている人は、
仕事と掛け持ちできていいですね。
小一時間煮たら、
そのまま一晩寝かせれば、
最後は時間がよい仕事をしてくれます。
一度煮汁に出てしまったブリや大根の旨味が、
また帰ってきてくれるというか。
手間は一緒なので、
大きな鍋で大根一本分煮てやった。
何日かはブリ大根が続くことでしょう。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-16 13:49 | 今日の昼ごはん | Comments(0)

映画『海は燃えている』を観た。

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映画の舞台はイタリアの離島・ランペドゥーサ島。
ベラージェ諸島に属し、
さらにはシチリアのアグリジェント県に属する
面積20平方キロほどの小さな島だ。
以前シチリアを訪ねたときに、
ついでにいけないものかとちょっと考えてみたのだが、
甘い甘い。
シチリアからは200キロ以上南西に離れ、
逆にアフリカのチュニジアまでは100キロほどの距離。
しかもその間にはマルタ共和国という、
別の国まである。
とてもとても「ついでに」行ける島ではなかった。
近年、この島の地理的な理由から、
アフリカから膨大な数の難民が命がけでやって来る。
その数は、人口5500人ほどの島に、
年間50000人以上。
辿り着けなかった人も含めればいったいどれだけの数になるのか。
島には巨大なレーダーが設置され、
ひとたび救難コールがかかれば、
救命艇、ヘリコプターで救助に向かう。
いっぽう、島には島の日常がある。
子どもは学校に行き、
母は食事をつくり、
父は海に漁に出る。
島の日常。
そこには難民との接点はまったくない。
唯一、難民を治療したり、
ときには検死をする島の医師をのぞいて。
このドキュメンタリー映画は、
淡々とそんな島の日常を描き続ける。
ランペドゥーサ島の現状は、
イタリアであり、
ヨーロッパであり、
日本であり、
世界だ。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-15 10:55 | 映画で旅する | Comments(0)

『貧困旅行記』にあった犬目宿を訪ねて。

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扇山からの下山路は犬目宿を目指します。
というより犬目宿に興味があったので扇山に登った、
といったほうが正しいでしょう。
犬目宿は旧甲州街道に設けられた古い宿場町。
漫画家のつげ義春が『貧困旅行記』のなかで、
二度も目指したのにいけたかどうか定かでないと記している集落で、
一度行ってみたいと思っていました。
けれども歩いてそこだけ目指すのもなあと思い、
山とセットにしてみたわけです。
彼が歩いたころはいざ知らず、
GPSが世界を網羅する現代において、
車道が通じているのに行けない場所なんて、
残念ながらそうそうないでしょう。
下山路の分岐にさえ、
しっかり「犬目」と明記されておりました。
下ること1時間。
県道に飛び出して、
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そこから数分で犬目宿は現れました。
それまで山腹にうねるようにつけられていた道が、
急に真っ直ぐと延び、
周囲には肩を寄せ合うように軒を連ねています。
日曜日だというのに車の往来も少なく静かなものです。
この界隈を通る車のほとんどは中央自動車、
あるいは下を抜ける新しい甲州街道を通るのでしょう。
宿のちょうど真ん中に、
最近立てられたと思しき「犬目宿」の石碑があり、
その後ろに控えるように、
集落で唯一の商店「犬目直売所」がありました。

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こんにちはと声をかけて入ってみると、
なかには店番のおばちゃんがひとりと、
茶飲み話に来たのであろう近所のおばちゃんがもうひとり。
店内には畑で穫れた野菜や手作りの漬け物、
ゆずジャムなどが並べられていました。
「山からの帰りですか?」と訪ねられたので、
「はい!」と答えると、
「冷えたビールもありますよ」とのこと。
さすが山帰りがなにを欲しているかわかってらっしゃる!
ビール片手に店内の椅子に座らせていただき、
犬目宿の話をうかがっている間にも、
「並んでいる漬け物の試食品、肴代わりに食べてね」と
次々にすすめてくれます。
どれも美味しく、
しかも100〜200円程度という安さ。

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これは買って帰らないわけにはいかないでしょう。
ちょうどビールが空きそうなころに、
新たな登山者が店にやってきたので、
入れ替わるように犬目宿を後に。
旧甲州街道を鳥沢駅を目指して歩きだしたのでした。
山梨県。2017年。
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# by apolro | 2017-03-14 11:41 | 旅の日々 | Comments(0)

日曜日の扇山。

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休日の山は混み合っていることが多いので、
ひとりのときは敬遠していたのですが、
このところ土日に出かけてみたところ、
それほど混雑しているわけでもないようです。
登山人口、減ったか?
というより著名な山に人が集中しているのでしょうね。
というわけでこの日曜日は山梨県の扇山。
ちょっと遅寝をしてしまい、
家を出たのは9時半過ぎでしたが、
それでも昼前には歩きだせましたよ。
ちなみに最寄り駅の中央本線鳥沢駅で、
登山姿で下りたのは僕ひとり。
やがて見えてきた扇山は、
その名のごとく扇を広げたようなたおやかな山。
小一時間の車道歩きの末に、
あるはずの登山口がなかなか見つからず、
あちこちをうろうろ。
このルートは地形図には描かれておらず、
手元にある登山地図には描かれているのだけれど、
その登山地図も5年前に発行されたものなので、
もしかしたら道型が変わっているのかもなあ、
最悪林道散歩で終わっちゃうかもなあ
などと考えながら歩いていたら、
林道終点の手前にようやく現れましたよ登山道が。
といってもそこにも指導標はなく、
たまたまトレラン姿のお二人が降りてきたのでわかったという次第。
道自体はしっかりしていたので、
もっぱら下山に使われる道なのかもしれません。
地図は常に最新のものを、ですね。
そこからは登り一辺倒の道を一歩ずつ一歩ずつつめていきます。
ひと月ほど山から離れていたせいでしょうか。
いつものより息があがりがち。
やがて尾根に出たところで、
ここまでくれば頂上まではあと少しと楽観視しましたが、
扇山の名のとおり、
尾根上には起伏が多く、
ニセのピークにだまされることも二度三度。
途中、脇の草むらから突然「バキバキバキッ!」という音が聞こえ、
思わず身構えたところに現れたのは一頭の大きなシカでした。
こっちも驚いたけどシカもたまげたのでしょう。
猛ダッシュで斜面を下っていきました。
やがて着いた広い頂上には先行者は数人のみ。

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ここから眺める富士山は絶景とのことでしたが、
残念ながら空気の透明度が低く望めず。
おにぎりをかじり、
ひとしきり周囲の山々を
地図を片手に同定してみたあとはしずかに下山。
山梨県。2017年。
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# by apolro | 2017-03-13 11:54 | 旅の日々 | Comments(0)

梅もいよいよ散り際。

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長いこと庭の片隅に彩りを添えていてくれた梅も散り際。
お疲れさまでした。
ほのかな香りを漂わせながら、
少しずつ咲いて、
少しずつ散っていくのが梅の特徴ですね。
でもあと10日ほどもすれば、
今度は桜が咲きはじめるとのこと。
季節はうまいこと回っているんだな。
まあ、桜が咲いたとしても、
実際に暖かさを感じるのはしばらく先なんだけれど。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-12 09:38 | 旅の生き物、日々の生き物 | Comments(0)

『新編 溪流物語』が届いた。

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編集のお手伝いをさせていただいた、
山本素石さんの『新編 溪流物語』(山溪文庫)の見本が届いた。
山本素石さんは昭和の渓流釣り文学を数多く残しており、
著書も何冊もあるが、
今回のこの本はそんななかから、
よりすぐりを選んだ傑作集。
古きよき山村の、
そして渓流の姿が鮮やかに蘇ってくる。
校正を読んでいるときも、
語られている場所に行きたくなって仕事を中断、
地図で机上の旅をすることも少なからずあった。
もちろん、いまでは当時の面影が
残っていることのほうが奇跡だとは思うけれど、
それでも本書で語られた場所を片っ端から歩きたくなってしまうという、
重篤な副作用に今も悩まされている。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-11 11:53 | 日々のなかの旅 | Comments(0)

佐渡島を遠く眺めて。

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これまで北は利尻島から南は波照間島まで、
いろいろと国内の島を旅してきたが、
どういうわけか佐渡島には行ったことがない。
理由のひとつとしては、
東京からだと、
その気になればいつでも行けるという安心感があるのだろう。
そしてもうひとつは島としての大きさ。
東京23区よりも大きなその面積は、
僕の物差しでは、
島というにはあまりある規模だ。
そんなこの島に、
かつて山釣りの楽園があったという。
島の北部、大佐渡山地には標高1000メートルを越える山が聳え、
そこからは周囲の森からの栄養を湛えた
豊かな川が海へと向かって流れていた。
そこにはイワナやヤマメといった渓流魚があふれるように泳ぎ、
にもかかわらず島の人々は彼らにはまったく無頓着だった。
それはそうだろう、
周囲は豊穣な日本海に囲まれているのだ。
漁労の場所としてあえて山中の川を選ぶ必要はない。
そんな島に数十年前、
本州の釣り人が訪れ、
そして楽園を「発見」した。
コロンブスの新大陸発見よろしく、
彼の報告を受けた大勢の釣り人が佐渡島に殺到、
そして楽園は消えたという。
もちろんそれ以外にも、
度重なって行われている河川工事の影響も大きかったのだろう。
楽園はいまどうなっているのか。
わずかでもその残滓は見られるのか。
最近、脈絡なく読んだ何冊かの釣り紀行に、
佐渡島に関わる記述があった。
それを読むかぎりでは、
伝説はすでに伝説でしかないようでもあり、
そのなかにはまだ生ける伝説も残っているようでもある。
そろそろ佐渡島に赴くときが来たのかもしれない。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-10 10:29 | 日々のなかの旅 | Comments(0)

映画『コマンダンテ』を観た。

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昨年の暮れにフィデル・カストロが亡くなった際に、
近いうちにぜひ観なければと思っていた映画、
『コマンダンテ』をようやく観た。
『プラトーン』や『JFK』で知られるオリバー・ストーンが、
フィデル・カストロに対して行った
30時間におよぶインタビューをもとにつくられた
ドキュメンタリー映画。
キューバ革命の成功以降、
フルシチョフやニクソンといった
超大国家のリーダーたちとの出会いとその印象、
世界が破滅しかけたキューバ危機、
そして盟友であるチェ・ゲバラとの別れなど、
彼とキューバが直面したさまざまなできごとについて、
ときには執務室で、
ときには街中で、
そしてときには食事をしながら、
忌憚なく語ってゆく。
彼は自分の銅像を造ったり、
自伝を書くことを許可していなので、
彼の生の言葉を聞けるのは、
実はとても貴重だったりする。
ちなみに若いころに好きだった女優は、
ソフィア・ローレンだとか。
なんだかわかるなー。
「私は自分自身の独裁者で、国民の奴隷である」
という有名なことばは、
ここでも語られていました。
この映画が公開されたのは2003年のサンダンス映画祭でのこと。
その後、全米でも公開される予定だったが、
圧力がかかり上映中止に。
僕がキューバを訪れたのは、
この映画が撮られる2年前のこと。
カストロが元気なうちに
キューバを訪ねてみたいという思いが強かった。
映画に映り込むハバナの街の様子や人々の息づかいは、
当時とさほど変わりはなく、
穏やかで自由な空気にあふれていた。
まあ、たしかにモノはあまりなかったけれど。
彼の死とニアミスするように誕生した
アメリカのトランプ大統領。
もしカストロが生きていたら、
かの大統領をどのように評したことだろう。
2003年のスペイン映画。
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# by apolro | 2017-03-09 11:20 | 映画で旅する | Comments(0)

達成感半分、挫折感半分の照明修理。

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もう20年以上使っているインド製の照明器具。
傘の部分はラクダの革製なのだとか。
ひもで引っ張って点灯させる方式って、
だんだん見なくなってきたような気がする。
そのひもで引っ張る部分が反応しなくなってしまい、
こんなの分解すればすぐ直せるじゃろうと開けてみたのはいいが、
意外に複雑な構造で、
何度試しても完治せず。
なのでその部分の修理はあきらめ、
かさ以外を押し入れに放り込んでいた
ボタン点灯式のジャンクと全交換。
最近は素人が手を出せる家電が少なくなっているので、
修理できたことはうれしいのだが、
なんとなく、
達成感半分、挫折感半分といったところで複雑。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-08 11:39 | 旅の道具、日々の道具 | Comments(0)

今日のお昼ごはん:豚モツのトリッパ風ペンネ。

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豚モツが食べたくなったので、
肉屋で下ごしらえすみのやつを購入。
主食でいだくためにはということで、
トリッパ風にしてペンネとからめてみました。
トマト缶と一緒に2時間ほど煮込んだら、
モツの旨味と甘みがたっぷり出て、
それがトマトソースと渾然一体となって、
こりゃ美味い。
煮込み時間というのはやっぱり大事なんだなということを
再確認した次第。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-07 13:34 | 今日の昼ごはん | Comments(0)

蔵書のモンダイ。

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日々増えつつある本の山を解決するために、
家の壁という壁に書棚を作りつけて対処してきたのだが、
それももはや限界。
フリーの壁はなくなり、
いよいよ床を占拠しはじめるという、
最悪の事態に突入してしまった。
残る手段は処分、ということになるのだが、
そこにもさらなる問題が。
まだ手をつけていない本がかなりあるのだ。
だったら早く読めという話だが、
図鑑をはじめとする資料性の高い本や、
今後の仕事に関係するかもしれない本など、
一度読んだからといって、
即処分できるものではないものも少なからずある。
つまりこの場合、
最もやっつけやすいのは小説、ということになる。
小説を二度読みすることって少ないからね。
さらに小説のなかでも、
あんまり期待できなさそうな、
思い入れのないものから読んでいったほうが、
読後に情が湧く可能性も低くて安心だ。
よし、その方針で本の山を取り崩していこう。
だがしかし、ちょっと待て。
このやりかただと、
数多ある本のなかから、
つまらなさそうな、
しょうもなさそうな本から読み進めていくことにならないか?
残りの人生を考えたら、
それは得策ではないのではないか。
ああ、蔵書の問題は悩ましい。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-06 11:40 | 旅の道具、日々の道具 | Comments(0)

酒と浦和と僕と。

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実家は浦和にあるのだが、
そこへ引っ越したのは僕が中三のときのこと。
高校は都内に通い、
大学に入ってからはろくすっぽ実家には近寄らなかったので、
浦和という街に対する思い出はほとんどない。
せいぜい巨大な本屋・須原屋くらいか。
あ、あともちろん浦和レッズもね。
先日、実家に行った帰りに、
浦和駅まで出たので、
ちょっと酒場探索。
おおぜいでワイワイやる店はあっても、
ひとりで静かに飲める店って意外と見あたらない。
そんなとき、
ふと居酒屋研究会の太田和彦さんが
紹介していた店があったことを思い出し、
辿り着いたのが「おがわ」。
住宅街と公園に囲まれた一角にあって、
こりゃあ駅のまわりを歩いているだけじゃあ絶対見つからないな。
時間的に開店直後ということもあって、
僕が露払いのようだ。
全国各地の日本酒を豊富に揃えていて、
もちろん埼玉は蓮田の銘酒「神亀」もあったが、
それよりも品書きの先頭に書かれていた
「旭正宗」というお酒が気になったので注文。
聞けば地元浦和の酒蔵なのだそうだ。
肴のほうも酒が進みそうなものが多く並んでいたが、
ひとりではそれほど種類を頼めるわけもなし。
ここは厳選して、
「生しらすの沖漬けゴルゴンゾーラ添え」と「牡蛎の味噌漬け」を。

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ね、酒飲んじゃいそうでしょ。
鎌倉あたりの名物で、
いつか食べてみたいと思っていた生しらすの沖漬けを、
まさか海なし県の埼玉で食べられようとは。
結局、酒→肴→酒→肴→酒→肴……の無限循環地獄に陥り、
一杯のつもりが三合も飲み、
フラフラと浦和の街をあとにしたのだった。
いい街じゃないか、浦和。
埼玉県。2017年。
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# by apolro | 2017-03-05 11:54 | 飲む日々、酔う旅、美味しい時間 | Comments(0)

映画『ひつじ村の兄弟』を観た。

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舞台はアイスランド西部。
隣の家に住みながら、
もう40年も言葉を交わしたことのない羊飼いの兄弟が住む小さな村。
ある日、村の羊がスクレイピーという
致死性の伝染病に感染していることがわかり、
全頭殺処分の決定が出る。
頑固は兄はその決定に抗い、酒に溺れ、
冷静な弟は率先して決定に従うが、彼にも秘密があって……。
そんな決して明るいとはいえない物語が、
溶岩地形と牧草地、そして雪に覆われた
アイスランドの美しい風景のなかで展開してゆく。
この映画、日本語の予告編を観たら、
本編とは全然異なるニュアンスで紹介されていて、
まるで北欧の田舎を舞台にした、
ほのぼの映画のようで笑ってしまった。
まあ、監督も役者も日本ではあまり知られていないうえ、
こんなに重たい話だとわかったら
客足も延びないだろうからという判断なんだろう。
さすがにこの映画では涙腺緩むシーンはないかと思えばさにあらず。
アイスランドの風景が懐かしくて懐かしくて、
ちょっと危なかった。
アイスランドに行ってまだ1年も経っていないというのに。
登場人物がみんな、柄が特徴的なアイスランドセーターを
着ているんだけれど、
これも映画的な演出ではない。
実際に現地でも若者もおじいちゃんもよく着ていたな。
2015年に公開されたアイスランド/デンマーク映画。
2017年。東京都。
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# by apolro | 2017-03-04 11:51 | 映画で旅する | Comments(0)

もしかしたら珍しい風景?

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高円寺の中通り商店街。
あまりにも見慣れた光景で、
もはやなんにも思わなくなっているけれど、
古書店と風俗店が隣り合っている街並みって、
もしかしたらけっこう珍しいのではないだろうか。
誰が誰に文句をいうわけでもなく、
人間の多種多様な欲に忠実な街。
住宅街に忽然と、
一軒だけラブホテルがあったりもするしね。
いい街だ、高円寺。
東京都。2017年
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# by apolro | 2017-03-03 11:27 | 日々のなかの旅 | Comments(0)

『漂流ものがたり』展へ行った。

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国立公文書館で催されている企画展『漂流ものがたり』展へ。
これは過去に国外に漂流してしまった日本人たちの足取りを、
公文書館が所蔵する古文書から振り返るというもの。
井上靖の『おろしや国酔夢譚』のもとになっている
大黒屋光太夫のアリューシャン列島への漂流や、
鳥島に漂着のうえアメリカ船の救助されたジョン万次郎、
同じく鳥島へ漂着するものの、
12年の無人島生活を経て
ついに帰国を果たした土佐の長平
(こちらは吉村昭の『漂流』で知られていますね)
といった有名どころはもちろん、
それ以外にもベトナムや台湾などに流れ着いた日本人など、
僕があまり知らなかった漂流者たちの記録もあって興味深い。

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これは長平たちの話をもとに作成された、当時の鳥島の地図。

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こちらは2カ月あまり太平洋を漂流ののち、アメリカ船に救助された彦象の話しをもとに描かれた『巨大な鰐鮫に遭遇す』の図。

この企画展のユニークなのは、
漂流した日本人にかぎらず、
日本に漂着した外国人や、
品川に漂着したクジラ、
果ては一部では日本人と異星人のファーストコンタクトの記録
ではといわれる「うつろ舟」の記載がある
『弘賢随筆』も展示されているところ。

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一部で超有名な「うつろ舟」の図。UFOを思わせる舟のなかには異人の女性がひとりだけ乗っていたとか。

もちろんここに紹介されているのは、
あくまでも記録に残っているものだけであり、
これ以外にも、
今日に至るまで誰にも知られぬまま、
漂流先で生きることを決意したり、
無人島で客死した人も数多くいたのでしょう。
そんな有名無名の冒険者たちに敬意。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-02 11:40 | 日々のなかの旅 | Comments(0)

小さな書店のある街並み。

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なんだか久しぶりに見かけた気がする。
独立系の小さな書店。
看板建築の店舗も雰囲気よし。
昔は都内のどこの駅にも一軒はこんな書店があって、
ジジババで経営していることが多かった。
僕も子どものころから、
親が買い物している間の
立ち読みスペースとしても愛用させてもらいました。
ときにはコツコツ貯めた1円玉貯金で、
500枚の1円玉を持って『怪獣怪人大百科』なんかを買いにいった。
今から考えると、
あのときよく大量の1円玉を受け取ってくれたな。
同じ商店街の人はここで雑誌なんかを予約して、
当然、書店の経営者は同じ商店街で買い物する。
そんな相互扶助が成り立っていたのでしょうね。
今でもこんな書店が頑張っていられる商店街は健全だな。
そしてどういうわけかこういう書店は、
エロ本のラインナップが大充実していたんだよなあ。
いや、写真の書店がそうだというわけではないけれど。
東京都。2017年。
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# by apolro | 2017-03-01 11:35 | 日々のなかの旅 | Comments(0)