2011年 06月 30日
用水路にて。
2万5000分の1縮尺の地形図にはかなり細かな用水路も描かれているので、
「お、ここなかなかよさそうでないの?」と、勝手にワクワクするわけです。
たとえば、こんな場所。
広がる田んぼ沿いに格子状に水路が流れ、
いかにもフナやタナゴがいそうじゃないですか。
もっとも、地形図にはその田んぼが現役かどうかまでは表記されていないので、
実際に行ってみたら田んぼは荒れ放題で、水路にもまったく水がないなんてことも。
で、上の場所ですが、実際に訪ねてみるとこんな感じでした。
稲も青々と育ち、水路もコンクリート護岸されておらず雰囲気は上々です。
ただ、いかんせん水路の水量が少ないですね。
こんな時期になぜ水が入っていないのか不思議に思い、
草刈りをしていた農家のおじちゃんに尋ねてみると、
なんでも、今時期は一度田んぼから水を抜くんだそうです。
そうすることによって、稲が丈夫になるんだとか。
「7月の半ば過ぎたらまた水を入れるから、その頃にまたおいで」と、やさしく声をかけてくれました。
しかし、せっかく来てみたことだし、
なんとか竿を出せる場所はないものかと田んぼのなかをウロウロしてみると、
水路が縦横に交差しているところには若干水深もあって、
ここならなんとか釣りになりそうです。
こういうところには周囲の魚たちが水を求めて集まっていたりするものです。
ちょっと期待に胸を膨らませながら仕掛けを投入してみると、
案の定、一投目から小鮒や鯉っ子が次から次へと釣れてきます。
こういう、まったく情報のない場所に出かけての釣りは、
多少に関わらず、釣れさえすればもう満足ですね。
早めに竿をしまってビールでも飲もうかなと案じていると、
またアタリが。しかもそれまでより明らかに大きい。
小鮒仕様の細い仕掛けがキリキリ鳴きます。
しばらくのやりとりの後に、ようやく上がってきたのは、
なんと25センチほどのナマズでした。
こんな水深も30センチほどしかない小場所に、こんなヤツが潜んでいたとは。
用水路、アナドリガタシ。
2011年。埼玉県。