2016年 08月 01日
『翻訳できない世界のことば』を読んだ。
ほかの国のことばにはなかなか翻訳できないことば、
というのがありますね。
有名なのではポルトガル語の「サウダージ」。
ポルトガル人にはひとことでピタッとはまることばなのに、
これを日本語に訳そうとすると、
「いまはもう失われてしまった人やものを心のなかで懐かしく切なく思う気持ち」
みたいなくどくどした表現になってしまいます。
この本は世界中の言語のなかから、
そんな翻訳が困難なことばを集めて紹介しています。
おっさんが電車のなかで読むにはちょっとこっぱずかしいです。
いくつか紹介すると、
たとえば、
スウェーデン語の「モーンガータ」
「水面に映った、道のように見える月明かり」といった意味だそう。
スペイン語の「ヴァシランド」
「どこへ行くかよりも、どんな経験をするかに重視した旅をする」ことだそうです。
ゲール語の「スグリーブ」
「ウイスキーを一口飲む前に、上唇に感じる、妙なムズムズする感じ」ってどんな感じだ?
こうして読んでみると、
翻訳できないことばには、
その言葉を母国語にする人たちの国民性や世界観が
見え隠れしているような気がします。
ちなみに日本語からは「わびさび」をはじめ、
「木漏れ日」など計4つのことばがエントリー。
東京都。2016年。