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映画『マイ ビューティフル ガーデン』を観た。

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舞台はイギリス・ロンドン。
複雑な生い立ちをもつ主人公の女の子は、
それが原因なのか超几帳面な性格を持っている。
燭台に並ぶ蠟燭の長さが全部同じでないと気持ち悪かったり、
毎日きっちり同じ時間に朝食を食べたり、
洗面台には曜日毎に使い分ける歯ブラシがずらりと並んでいたり。
こういう人、たまにいますね。
そんな彼女が苦手なのが植物。
だって自分の決めた秩序にまったく従ってくれないから。
そんなわけで庭つきで借りているアパートの庭も荒れ放題で、
それを見とがめられた不動産屋から、
1ヶ月以内に庭を原状復帰させないと退去処分されることに。
そこに隣人の超偏屈だけど植物に関する愛情はひとかたならぬ老人や、
その老人に料理人として雇われている男性などが絡んでゆく。
果たして庭は蘇るのか。
ストーリーにはそんなに意外な展開はなく、
予定調和といえば予定調和なのだけれど、
こういう話に意外性はいらないのかもしれないですね。
ちょっと少女漫画チックで、
大島弓子あたりの作品にありそうなかわいい物語。
って、そんなにたくさん彼女の読んだことがあるわけではないけれど。
本編には直接関係ないのだけれど、
偏屈老人に奴隷まがいの扱いを受けている男性と、
主人公の女性が突如、
老人にはわからない言語で話し始め、
それを聞いた老人から、
「英語で話せ。ゲール語を使うな」といわれる件で、
二人はアイルランド出身だとわかるという仕組み。
そして男性が「奴隷制度はもう廃止になったのに……」と呟くあたりに、
イギリスとアイルランドの関係がちらりと垣間見えます。
いずれにしてもこの映画を観た後に僕が真っ先に思ったのは、
荒れ放題になっているうちの庭の一角を一刻も早くなんとかせねば、
ということでした。
2017年。東京都。
by apolro | 2017-04-29 11:34 | 本で映画で旅をする | Comments(0)

今日の旅、昔の旅、そして狭間のよしなしごと。

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