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ダウンジャケットと羽毛服。

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この時期になると、
近所の商店街を歩く人たちのダウンウエア着用率が跳ね上がる。
それはそうだろう。
暖かいし、軽いし、簡単に羽織れるし。
スタイルもジャケットやパーカ、コートなど、
選り取り見取りで選び放題だ。
最近は数千円で買えるような激安ダウンが増えたのも一因だろう。
もはや冬用ウエアのマストアイテムをいえるかもしれない。
けれどもこんなふうに、
ダウンが街着として普及したのってそれほど昔からではないと思う。
僕が高校生のころ、
街中でダウンを着ていたのは山屋かスキーヤーぐらいだった。
そもそもそのころにはまだ、
「ダウン」ということばもそれほど普及していたなかったはず。
ではなんと読んでいたかというと、
そのままズバリの「羽毛服」。
当時僕が欲しかったのは、
ノースフェイスのダウンパーカだったのだけれど、
価格はたしか4万6000円ほど。
当時の物価を考えても相当な高級品で、
高校生には手を出せるはずもなかった。
けれども雪山に入るにあたっては、
なんとしても「羽毛服」はほしいところ。
さもないとウールのセーターを何枚も重ね着して、
スリーシーズン用ダクロン製シュラフで
雪山のテント泊をしのがなければならなくなる。
(厳冬期用シュラフはもっと高嶺の花だった)
結局僕が入手してたのは、
当時新大久保にあったICI石井スポーツのバーゲンで出ていた、
サレワのダウンパーカー、2万円也。
それでもずいぶん奮発した。
お年玉をぶっ込んだと記憶している。
そのダウンパーカはダブル構造でメチャクチャ暖かく、
雪山の夜を格段に快適なものにしてくれたのだが、
いかんせん完全に山仕様。
ちょっと街中に着て出て行けるようなデザインではなかった。
ごつすぎるシルエットのそれを着ると、
体格がふた周りぐらい大きく見えるし、
巨大なフードを被ると周囲から顔はほぼ見えなくなった。
僕が街でダウンを着られるようになったのはそれから約10年後。
働くようになって、
シェラ・デザインズのダウンジャケットを手に入れてからのことだった。
東京都。2017年。
by apolro | 2017-12-28 15:59 | 旅の道具、日々の道具 | Comments(0)

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