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旅と暮らしの日々 by sato tetsuya


今日の旅、昔の旅、そして狭間のよしなしごと。
by apolro
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母が突然、旅だった。

f0217617_96048.jpg
一週間前の日曜日、母が突然旅だった。
享年七十九。
今の時代ではまだ早すぎるといってもよい年齢だろう。
「一瞬のことで、おそらく苦しむ時間すらなかったと思います」という、
医師の言葉がせめてもの救いだ。
好きだった女優はソフィア・ローレン。
好きだった映画のシーンは『風と共に去りぬ』で、
パーティーに着てゆくドレスがないスカーレット・オハラが、
屋敷のカーテンを破り取って、
それでドレスを仕立てて出かけてゆく場面。
好きだった画家はゴッホ。
僕がまだ小学生一、二年生のころ、
テレビでゴッホの自伝映画が放映され、
それを半ば強制的に見せられた。
あの映画、ゴッホが自分で自分の耳をそぎ落とすシーンがあるんだよね。
よく聞かされた子どものころの思い出話は、
「クラスのガキ大将に自分の通信簿をかすめ取られてみんなに見られたときね。悔しいから奪い返してみんなの前で粉々に破り捨ててやったの」
そこから何を学べと。
還暦をとうに過ぎてから、
「最近、すごく素敵な詩人を見つけたの。書いていることが今のあたしの心境とうり二つなの。銀色夏生さんていうんだけどね」
どんだけ精神年齢若いのだ。
かくもさように情熱的な母。
絵画、陶芸、児童文学、日舞……、
さまざまな表現活動に手を延ばし、
ときには家事をほっぽり出して、
自分の部屋に籠もりきり。
そんなときは父が食事の用意をしてくれるのが常だった。
母が旅立ったのは、
二月の下旬とはいえ、
それでもひときわ冷え込んだ日。
まるで「こんな寒いのにはもう耐えられないから、行くわ」といわんばかりに、
もしかしたらその数日後に吹いた春一番に飛び乗って、
風の又三郎よろしく、
まだ見ぬ世界を目指していったのかもしれない。

ちなみに写真はおそらく昭和三十年前後のまだ若き母。
場所はいったいどこで、
なにを意識してこのポースを取ったのか。
遺影写真を探していたら出てきた。
東京都。2018年。

by apolro | 2018-03-04 09:07 | 日々のなかの旅 | Comments(2)
Commented by オオタケミホ at 2018-03-04 10:21 x
突然の旅立ちに、遺された人たちはつらく、寂しいでしょうが、お母さんの人生の卒業の仕方が見事で、生前の情熱の集大成という気がします。ああ、見習いたいものだと思いました。
佐藤家の三兄弟が、みな個性豊かで仲が良い理由も、よく分かりました。お母さんに感謝ですね。合掌。
Commented by apolro at 2018-03-04 18:33
お気遣いありがとうございます。そんな母なのでずーっと一緒にくらしていれば、それはそれはいろいろなことがあったのですが、今となってはどれもよい思い出です。そしてそんなふうに母にやりたい放題やらせてくれていた亡父にも感謝。
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