旅と暮らしの日々 by sato tetsuya


今日の旅、昔の旅、そして狭間のよしなしごと。
by apolro
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2018年銭湯行脚二十五湯目、東村山『久米川湯』。

f0217617_11284333.jpg
2018年銭湯行脚二十五湯目は東村山の『久米川湯』。
この銭湯は実は子どものころから知っていた。
僕は物心がついてから小学校2年生になるまで、
東村山に住んでいた。
僕の家はここから少し離れていたが、
当時、この銭湯の周囲には平屋の都営住宅が建ち並んでいて、
そこに同じ小学校の同級生がたくさん住んでいたのだ。
夏など暗くなる直前まで遊んでいると、
友人たちが「これから風呂屋いくから」と帰ってゆくのを、
羨ましく見送った記憶がある。
うちには風呂があったので、
銭湯には行けなかったのだ。
さてあの銭湯は今? の気分で、
数十年ぶりに東村山のあの界隈を訪ねてみて驚いた。
昔あった平屋の都営住宅はまったく消えてなくなり、
その代わりに、高層住宅が何十棟と屹立している。
昔の面影は跡形もない。
記憶を辿って行こうにも、
道筋すら当時とはまるで変わっている。
これは辿り着くのは難しいのではないかと心が折れかけたとき、
目の前に一本の煙突が現れた。

f0217617_11291330.jpg
「そそり立つ」という表現がピッタリするほどの威風堂々さ。
高層住宅に隠されて、
近づくまで見えなかったんだな。
少々慌て気味に銭湯に近寄ったところ、
入口の位置を間違えて裏に回ってしまった。
するとそこに置かれていたのは大量の廃材。
つまりこれは今も薪で火を焚いていることを意味している。
あの煙突は現役なのだ。
「こんにちは」と挨拶をしてフロントでお金を払う。
いつもなら湯上がりにお店の人に話をうかがうのだが、
このときはやはり多少興奮していたのだろう。
いきなり「ここはいつからやっていますか?」と訪ねる。
フロントにいた女性は「えーと、たしか昭和37年だったような」
よし。時代も合う。
ここはやはり、あのとき僕が行きたかった銭湯だ。
衣服を脱いで、手拭い一丁を首に回していざ浴場へ。
僕より先に入っていたのはひとりだけ。
椅子に座ってお湯の蛇口を押すと、
出てきたお湯はずいぶんとぬるい。
あれ、間違えたかと思ったが、
ちゃんと赤いマークのついた蛇口だ。
しばらく出し続けているとようやく適温になった。
これはつまり、
この日この蛇口を使ったのは僕が最初ということなのか。
家の給湯器が、
使い始めにはなかなかお湯にならないのと同じ原理なのか。
だとしたらちょっと得した気分。
銭湯絵は本栖湖から臨んだ富士山。
なんで本栖湖だと断言できるのかというと、
脇に本栖湖と書かれていたから。
やや塗料が浮き上がってはいたが、
それはそれで見事な富士山。
男湯と女湯を分ける壁にはタイル画が。
こちらも湖を前景に、
背後には岩峰がいくつも連なっている。
湖畔に建つのは教会と洋館なので、
こちらは海外だな。
さながらレマン湖から臨むフレンチアルプスといったところか。
お湯は通常のものと泡風呂、
そして深い風呂。
いずれも温度は控えめで40℃ちょい。
それとは別に水風呂もあった。
この日もけっこうな歩き仕事の帰りだったので、
ここでじっくりと疲れを癒やす。
帰り際、もう一度フロントの女性と話をする。
やはり以前は風呂なし都営住宅が多く、
そんな人たちでずいぶんとこの銭湯も賑わったそうだ。
たしかこの近くにもう一軒銭湯があったはずと尋ねてみると、
そちらはずいぶん前に廃業してしまったらしい。
現在、東村山市に残る銭湯はここともう一軒、
つまり二軒だけとのこと。
どうぞ頑張って営業を続けてください。
東京都。2108年。
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by apolro | 2018-06-12 11:31 | 銭湯行脚 | Comments(0)
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