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2018年銭湯行脚三十九湯目、浅草橋『鶴の湯』。

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2018年銭湯行脚三十九湯目は浅草橋の『鶴の湯』。
浅草橋駅から歩いて15分ほどの距離なのだが、
似たような格子状の道路、
そして黄昏時に惑わされ、
案の定迷う。
道端で自転車の手入れをしていた子連れのお母さんがいたので、
道を尋ねてみると、
笑顔でかぶりを振るばかり。
もしかしたら日本語がわからなかったのかもしれない。
悪いことをした。
けれどもそこから路地を注意深くのぞいていって、
やがて発見。
唐破風の入口をくぐってなかへ。
番台を改装してフロント式にしたと思しき様子。
シンプルな脱衣場で着替えて浴場へ。
先人はふたりほど。
身体を洗って浴槽へ。
湯船は下から泡が出る方式と
壁からジェット水流が噴出するふたつ。
そして久しぶりにどちらも熱いお湯。
下町のお風呂だ。
こういうときはまずは太ももまで入ってしばらく待ち、
次にエイヤと肩まで入って一瞬で出る。
その後にようやく我慢しつつもじっくり肩まで入る、
という三段入浴方式をとって乗りきる。
落ち着いて銭湯絵を見るとモザイク画だ。
タイルのモザイク画ではなく、
さまざまな形の色づけされた石を使った、
昔ながらのモザイク画だ。
描かれているのは海の夕景。
右端にヤシの木のシルエットがあることから、
どこか南の国か島かと想像できる。
男女を分かつ壁はタイル画だが、
描かれているのはちょっと抽象的な絵柄。
何十年か前に流行ったフラクタル図形に似ているかも。
その壁の上にはなぜか何も入っていないプランターが並んでいる。
もしかしたら創業当初には想定外だった、
すごく背の高いお客さんが現れて、
それへの対策だろうか。
帰り際におばちゃんに創業年を尋ねてみると、
「昭和二年と聞いております」とのていねいな返事。
外に出れば目の前には5階建ての瀟洒なマンションが建っている。
このマンションの住人は銭湯に入りにはこないのかな。
東京都。2018年。
by apolro | 2018-09-27 10:17 | 銭湯行脚 | Comments(0)

今日の旅、昔の旅、そして狭間のよしなしごと。

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