サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼中のある日のお昼ご飯。
途中で食堂のある村を通るときは、
その地方の食事を経験するためにもなるべく利用したいものだが、
ときにはまったく村を通過しない日というのもある。
あっても簡単なカフェのみとかね。
そんなときは出発する村で買い出しを。
パン屋では焼きたてのバゲットに、
バターと生ハムを挟んだサンドイッチをつくってくれるし、
グローサリーではサラミやオリーブ、果物、キャロットラペなどを購入。
モモやキウイなどは日本のものよりいびつで小さいけれど、
値段はずっと安い。
そしてこういった汁気のあるものを運ぶために、
日本から小さな密閉容器をいくつか用意。
彼の地のパッケージのチャチさには、
これまで何度も泣かされてきたからね。
持参する密閉容器も、
できればスクリュー式がよろしい。
ただの圧着式のフタだと、
リュック内でへんな力がかかったときに、
パッカリと開いてしまうことがある。
そしてもちろんビール。
缶ビールもあるにはあるけれども、
バリエーション的には瓶ビールのほうが豊富。
そして今年の夏のような猛暑下では、
ちょっと酸味がある小麦ビールが美味しい。
これはベルギーはナミュール地方のもの。
こんなのがフランスの片田舎で入手できる時代なのだ。
冷えたこいつを買って、
さらにはこれだけは保冷容器で持ち運ぶという特別待遇。
食事を広げるにはベンチセットなんかがあるといいのだけれど、
なかなかそうもいかないので、
巡礼路脇の牧草地の片隅をお借りして。
もちろん広げる前には、
ウシやヒツジ、ヤギやイヌの落とし物がないか、
よーく確認してからね。
フランス。2019年。