
奥多摩からの帰宅途中。
最初に気づいたのは青梅線を待っているホームだった。
ベンチに座ってなにげなく腕を観ると、
手首とヒジの中間あたりにポツンと小さな点ができていた。
とくに痛みはない。
ただなんか異物感がある。
どこかでトゲでも刺さったかなと思い、
爪で挟んで抜き取ろうと試みたのだが、
たいして伸びてもいない爪でそんなことなどできるはずもなく、
まあいいかとそのまま忘れてしまった。
翌朝。
目覚めてみると、
その点の周囲半径10センチほどが赤くなっていた。
こりゃあハチかブヨにでも刺されたのか。
しかし不思議なことに痒みはまったくない。
もしかしたら、
虫ではなくてなにか毒草にでもふれたか?
しかしその日は多摩川沿いの遊歩道を歩いただけで、
藪を漕ぐようなことはいっさいしていない。
なんだろうな。
まあ相変わらず痛みも痒みもないので、
そのうち治まるじゃろうとこの日も放置。
さらに翌朝。
腫れている面積はさらに拡大し、
腕の裏側、
そしてヒジより上まで広がっていた。

全体が腫れていて、
写真にするとかえって目立たないかも。
さすがにここにきて、
ちょっと「お、おお」と思う。
痛み痒みがないのはいいのだが、
大丈夫かこれ。
単に虫刺されなら問題ないけど、
最近はマダニ咬傷なんかが問題になっている。
さらにはツツガムシなんていうものもいる。
いずれも問題になるのは、
虫に噛まれたこと自体よりもそこから起因する感染症だ。
重症熱性血小板減少症候群やライム病、
さらにはツツガムシ病など、
重症化すると最悪、死に至ることもある。
そんなことを考えていたら急に怖くなり、
近所の皮膚科へ直行。
医師の診断ではブヨによる咬傷が直接的なもので、
もしかしたらそこから、
「好酸球性蜂巣炎」みたいなものが起きているのかもとのこと。
なんだそのトマト煮込みにしたら美味しそうな病名は。
とりあえず塗り薬で様子をみて、
改善しないようなら内服薬を処方してくれるとのこと。
よくわからないがなんとか塗り薬だけで完治したいものである。
それにしても痛み痒みがなく、
それほど熱ももっていないところが、
医者も不思議がっていた。
しかし、子どものころはこの程度のことは気にもしなかったのにな。
逆に母にバレたら怒られると、
意識的に隠蔽していたよ。
臆病になったものだ。
東京都。2020年。