
歳を重ねていくごとに、
だんだん「初体験」というものに遭遇する機会が減っていく。
そのぶん出会ったときのドキドキ感はひとしおだ。
先日、出した郵便物を生まれて初めて「受取拒否」された。
この一年ほど、
フリーランスで働いている人はさまざまな取引先から悪法「インボイス」に関する郵便物を受け取ったのではないだろうか。
僕の場合はすべて出版社。
ズバリ「登録番号を教えよ」というものから「弊社のインボイスに関する対応について」など、
その種類はさまざまだった。
なかには「インボイスに関するアンケート」みたいなのもあって、
そういうのはついつい返事が遅れがちになって気がついたら期限をひと月も過ぎていた。
返信用封筒の料金受取人払い期限も切れていたので、
自分で新たに切手を貼って投函。
すると数日後。
なんか見たことのある郵便が届いたなと思ったら、
自分が投函した封筒ではないか。
表面には「この郵便物は受取人様より受取を拒絶されましたので返送いたします。○○郵便局」と描かれたメモ紙が。
おお、これが噂に聞く「受取拒否」か。
もちろんこちらの返送が遅れたんだからこれはしかたのないこと。
切手代はちょっともったいなかったけど。
宛先の住所を確認すると、
これは出版社に直接届いたわけではなく、
いわゆる業務代行会社から返送されてきたらしい。
業務代行会社からしたら「その仕事は完了しました! うちとはもうなんの関係もありませんから!」ってことなんだろうな。
しかしこの「受取拒否」、
僕のような零細はいいとしても、
出版社の取引先には気難しい売れっ子作家なんてのもいるんではないだろうか。
そんな人に受取拒否なんてしたらものすごくメンドクサイことになりはしないか。
そこまでいらぬ心配をして気がついた。
売れっ子作家だったら当然マネージャー的な人もいるだろうし、
そもそもマネージャーがいれば返信を大遅刻するなんてこともないよね。
僕もいつかマネージャーをつけられるくらい立派になりたいと思いました。
東京都2023年。