旅と暮らしの日々 by sato tetsuya


今日の旅、昔の旅、そして狭間のよしなしごと。
by apolro
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与那国島の廃道を旅する。その3。

f0217617_104664.jpg
期待を込めてかけ上がったガードレールの向こう側には、
さらに密集したヤブが迫っていた。
植物たちは激しく絡み合い、
とてもじゃないがブッシュナイフでもなくては突破は難しそうだ。
がっくりと肩を落として、
これまで歩いていたヤブに戻る。
もう少し歩けば、
もう少し頑張れば道は開けるはず。
(典型的な道迷い遭難のパターン)。
そこからまたヤブをかき分けながらヨタヨタと進んでいると、
三たびガードレールが現れた。

f0217617_10465425.jpg
しかし今度のはそれまでのように横に並走するのではなく、
目の前に立ちはだかるようにつけられている。
道を塞いでいるということは、
もともとその先には道はなかったということ。、
つまり、ここから道はL字にカーブするということなのか。
当初想定していた、
車道との合流点がここだろうか。
しかしそのガードレールに沿う方向を見てみると。

f0217617_10474060.jpg
そこもまた激ヤブ。
もうこうなると正しいコース云々ではなく、
楽なほうへ楽なほうへと逃げ出したくなる。
ふと左手に目をやると、
なんだか光が差し込んでいる空間が見える。
あそこだ。
あそこを目指そう。
またしても道迷い遭難のパターン。
バリバリと無我夢中でヤブをなぎ倒し、
肩で息をしながらその光を目指して突入すると、
突然、開豁な場所に飛び出した。

f0217617_10484824.jpg
ここが。
どうやらここが地形図に描かれていた湿地帯らしい。
下草に覆われてはいるが、
その下はぐちゅぐちゅとして泥濘地。
ところどころには淀んだ水も溜まっている。

f0217617_1050116.jpg
ゴアテックスを使ったトレランシューズを履いているとはいうものの、
いずれは内部に浸水してくるだろう。
この湿地を横断して、
なんとかして車道に上がらなければ。
しかし。

f0217617_10511351.jpg
そこには高さ数十メートルの崖が立ちはだかっているのだった。
与那国島/沖縄県。2019年。

# by apolro | 2019-03-26 10:54 | 旅の日々 | Comments(0)

与那国島の廃道を旅する。その2。

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気持ちのよい南の島の小径を快適に歩く。
しかし、少しずつ下草の背が高くなってきた。

f0217617_11272582.jpg
それでもまだ視界は良好。
道の先に遠望できる白い建物は、
目指す久部良にある自衛隊施設ではなかろうか。
思ったよりも近いかもなどと楽観視していると、
ある地点からプッツリと車の轍が消えた。

f0217617_11274871.jpg
左右から植物の侵攻も激しくなってきた。
そして。

f0217617_11282991.jpg
カーブを曲がったところから、
いきなり先はヤブに覆われていた。
思えば、この時点で撤収しておくのが賢明だったな。
でも簡単にあきらめるのはなんだか悔しいし、
この先は開けているかもしれない。
ヤブ漕ぎが必要なのはここだけかもしれない。
勝手にそう解釈してさらに奥へ。

f0217617_1129865.jpg
うへー。
完全にヤブ漕ぎだ。
だがそこを越えたところなにやら人工物が。

f0217617_1129336.jpg
ガードレールだ。
しかもけっこう新しい。
少なくとも道を迷っているわけではなさそうだ。
ガードレールがつけられているということは、
過去には車が走っていたということ。
案外、荒れているのはここだけかもね。
などと、さらに楽観しつつ先を目指す。

f0217617_1130835.jpg
周囲にはイネ科の植物が増え、
おかげで体中切り傷だらけである。
だって下半身は膝丈のパンツを履いてるだけだしね。
まさかこんなことになろうとは想像もしていなかった。
もうやめよう。
そろそろ戻ろうと思ったときだった。
右手に視線を向けると、
そこにはまたもやガードレールが。

f0217617_11303816.jpg
さっきは左にあったガードレールがなぜか右に。
そしてよく見ると、
そのガードレールは裏側をこちらに見せている。

一瞬悩んだが、すぐにわかった。
さっきのガードレールからここに来るまでに、
どこかで道を外れて本当の、ただのヤブに突入していたのに違いない。
つまりこのガードレールの向こう側こそが本来の道なのだ。
そこまではちょっとした急斜面になっていたが、
そんなことおかまいなく、
一気にヤブを突破してそのガードレールまで駆け上がってみる。
その先には素敵なカントリーロードが待っていることを期待して。

f0217617_113118100.jpg
だがそこにあったのは、
これまで越えてきたヤブよりもさらに濃密な藪だった。
どうしよう。
与那国島/沖縄県。2019年。

# by apolro | 2019-03-25 11:35 | 旅の日々 | Comments(0)

与那国島の廃道を旅する。その1。

f0217617_10213715.jpg
いきなり「廃道」なんて書いてしまったが、
当初は廃道を歩くつもりなんてまったくなかった。
与那国島の民宿で、
島の地形図をぼーっと眺めていたところ、
島の南部にちょっと楽しそうな道があったのだ。

f0217617_1024185.jpg
その道は実線一本で描かれている。
つまりは「幅員3メートル未満の道路」ということだ。
一車線が確保されている道路は、
平行する実線二本で描かれているので、
この道は車線の確保すらおぼつかないということ。
これより狭い道、
登山道などの徒歩路は破線で表示されるので、
一応自動車は入れるはず。
実際には農道なんかに用いられることが多い。
そしてその道の周囲には、
「湿地」記号が描かれている。
こんな小さな島の内陸部に湿地ってちょっと珍しい。
マングローブ林のような汽水域なら、
沖縄や奄美にはときどきあるが、
ここは崖で海とは完全に隔絶されている。
なんだか楽しそうじゃないか。
比川の集落からこの道を西に向かって歩けば、
途中で車道にぶつかって、
そこからは車道伝いに西端の久部良集落まで歩けそうだ。
そんな軽い気持ちで足を踏む。
歩き始めは、しっかりと車の轍がついた土の道が、
周囲に密生した緑のなかを続いていた。

f0217617_10253642.jpg
徒歩旅行の道はやっぱりこうだよな。
アスファルト道より断然快適。
雰囲気もよろしい。
そんなことを独りごちながら先へと進んでゆく。
このときはまだまだ鼻歌まじりのノンキな父さんだった。
(その2へ続く)
与那国島/沖縄県。2019年。

# by apolro | 2019-03-24 10:28 | 旅の日々 | Comments(0)

生口島の海を眺めて。

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広島県は三原市の生口島の海。
あちこちの島を旅しているつもりだが、
瀬戸内海の島を訪ねるのは初めてだった。
この小さな内海にこんなに島が密集しているというのは、
日本はもちろん世界的に見ても珍しいのではないだろうか。
どこを見回しても水平線は見えず、
海面はまるで鏡のよう。
そのいっぽう、
島と島の間の、
まさに「水道」と呼ぶに相応しい細い海峡は、
まるで川のごとくどうどうと水が流れこんでいる。
関東地方では、
外房や湘南はもちろん、
東京湾に面した内房だって、
こんな光景にはお目にかかれない。
ひとくに「海」といっても、
眺めて育った環境によって、
それが意味するものはずいぶんと違うのだろう。
生口島/広島県。2019年。

# by apolro | 2019-03-23 11:28 | 旅の日々 | Comments(0)

食堂の佇まい。高円寺の『三晴食堂』。

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高円寺駅北口を出て左斜めに延びる中通りへ。
ずんずんと進み沖縄料理の老舗『抱瓶』を見送り、
やがて通りの名前は北中通りへと変わる。
さらに歩いて古本酒場『コクテイル書房』も過ぎて、
そろそろ丁字路にぶつかって商店街もおしまい、
という直前に『三晴食堂』はあった。
高円寺住民とはいえ、
住んでいる方向は東西まったく逆なので、
酒場パトロールの夜はともかく、
昼時にこちらまで足を運ぶ機会はなかなか少ない。
「お食事処」の白暖簾の脇には食品サンプルと招き猫。
その上には個人名の表札が掲げられていることから、
ここにじっくり腰をすえて商売されているんだなとわかって頼もしい。
引き戸を開いてなかに入れば、
テーブル席がいくつかとカウンター席という、
食堂の定番レイアウト。
壁にずらりと並んだ品書きの短冊もうれしい。
各種丼物から定食にカレーとさまざま並ぶが、
今日は来るときからとんかつを食べると決めてきた。
家ではまず作らないぶん、
たまの外食でつい揚げ物に手が出てしまう。
やがて現れたとんかつ定食は、
肉厚のとんかつにたっぷりキャベツとマカロニサラダ。
辛子がたっぷりなのもうれしい。

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それに大茶碗のご飯と味噌汁、小鉢、沢庵の組み合わせ。
味もイメージそのままのとんかつ定食だ。
周囲を見れば意外とスーツを着た人が多い。
高円寺とはいえども、
やはりスーツ着用の会社はあるわけで、
そんな人たちにはこういう食堂、こういうメニューが、
ヘビーローテーションとして一番安心できるんだろな。
東京都。2019年。

# by apolro | 2019-03-22 11:59 | 酒場、食堂の佇まい | Comments(0)

「フリーーーダーーム!」

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リードを引きずったままの犬が、
嬉々として街中を走り、
それを誰も追いかけていない。
都心ではなかなか見られなくなった光景です。
この犬の場合はリードというより、
昔ながらの「綱」といったほうが似合うかも。
しかも末端には引きちぎったような気配があるし。
まあ、小さな島のなかなので、
逃げるといってもタカが知れているのでしょう。
お腹が空いたら帰ってくるんだろうな。
つかの間の自由を満喫してね。
与那国島/沖縄県。2019年。

# by apolro | 2019-03-21 11:14 | 旅の生き物、日々の生き物 | Comments(0)

『宝島』を読んだ。

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芥川賞や直木賞受賞作を追いかけるなんていうのは、
ずいぶんご無沙汰しているが、
友人に勧められて読んだ、
今回の直木賞受賞作『宝島』はおもしろかった。
舞台は戦後の沖縄。
「戦果アギヤー」と呼ばれる、
米軍の倉庫に盗みに入って、
それを貧困のどん底にいる島人に配ってまわる若者たちが主人公。
物語のおもしろさはもちろん、
その物語のなかに、
戦後から本土復帰に至るまでの沖縄現代史が細かく取り込まれていて、
これを読むだけでも、
沖縄の戦後の歴史を俯瞰できる。
辺野古問題で揺れるこの時期に、
よくぞ書き、よくぞ賞を出したものだ。
NHKは大河ドラマでこれをやったらいいのにとも思うけど、
まあ、今のNHKには無理か。
500ページ越えという長編だけれども、
これだけていねいに沖縄の戦後史にふれようとしたら、
それもやむなしだろう。
沖縄だけでなく、
トカラ列島の悪石島にまで話が広がったのにはちょっとビックリ。
東京都。2019年。

# by apolro | 2019-03-20 11:17 | 日々のなかの旅 | Comments(0)

ひさしぶりにDr.マーチンの靴を入手。

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久しぶりに革靴を新調した。
日頃はあまり履く機会もないのだが、
やはり厚手のコートを着たときなどには、
足元もしっかりした靴を履きたくなる。
Dr.マーチンの靴を買うのはもっと久しぶり。
ひと目でデザインを気に入ってしまったのだが、
よくよくチェックしてみると、
この「ポリー」というモデルは、
レディース展開しかないのだった。
いや別にレディースでもいいのだが、
さすがに27センチという僕のサイズは用意されてない。
まあ、日本でそんなサイズを履く女性はなかなかいないだろう。
そこではたと気がついた。
海外にならあるのではないか。
さっそくアマゾンUSAで探してみると、
ありましたよ。
かの国にはこんなでっかい足のご婦人もけっこういるんだな。
メンズとレディースではサイズの基準自体が違うのではと、
ちょっと心配だったが、
ええいままよと注文。
やがて送られてきたこの靴は、
足の長さ的にはジャストサイズでホッとした。
甲の部分がやや低くくてきつかったけれど、
幸いなことにベルトで調節できるデザインだったので、
それもなんとかクリア。
さて、まずは近所で慣らしていこう。
もう春になってコートといっしょに履くこともなくなりそうだが。
東京都。2019年。

# by apolro | 2019-03-19 15:26 | 旅の道具、日々の道具 | Comments(0)

食堂の佇まい。石垣島の『島そば一番地』。

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東京に帰る日。
午後早いフライトだったので、
島で最後の食事として食べたのが、
この『島そば一番地』の島そば。
製麺所が経営しているお店らしい。
品書きにはソーキそばをはじめ何種類かのそばがあったが、
頼んだのはシンプルに島そば(とオリオン生)。
店内のチラシを眺めていると、
どうやら石垣島だけでなく、
那覇にも支店があるようだ。
店名の「一番地」というのは、
この店の住所によるものなのだとか。
やがて登場した島そばは、
なんとも淡い色彩のそばとスープ。

f0217617_1128195.jpg
これまでのどのそばよりも透明感に満ちている。
あれ、
「透明感のある」っていう表現、
女性のホメ言葉には使うけれど、
そばのおつゆには使わないか?
とりあえずホメてます。
聞けばそばには保存料や着色料はいっさい用いず、
スープのほうも化学調味料なし、
いわゆる無化調とのこと。
食べてみればどちらも滋味深いやさしい味だ。
麺は八重山そばらしく細めの平麺。
スープは豚で出汁を取り、
石垣島の塩で味付けしているそうだ。
上にはもちろん八重山そばお約束の豚肉とかまぼこ。
やや暴飲暴食気味だった一週間の島旅で、
最後にやさしくいたわってくれるようなそばであった。
石垣島/沖縄県。2019年。

# by apolro | 2019-03-18 11:33 | 酒場、食堂の佇まい | Comments(0)

弘法山の休日。

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昨日は『東京発 半日徒歩旅行』でも訪ねた、
神奈川県の弘法山へ。
尾根沿いには少しずつ花が咲き始め、
春の到来を予感させます。

f0217617_11105895.jpg
サクラ、だよね? 品種はなんだろう。

f0217617_11132238.jpg
スイセン。これもさまざまな品種があり、なかなか同定できず。
ラッパスイセンでしょうか。

f0217617_11145100.jpg
この山には整備された階段道が続き、
拙著ではそれについて、
「階段のピッチが誰の歩幅に合わせてるかわからない」などと、
ひとしきりブツクサ書いていたのですが、
今回行ってみると、
部分的とはいえそれを補正するような追加整備が行われていました。

f0217617_11142582.jpg
まさか僕が本で書いたからというわけではないでしょうが、
それにしても地道な整備作業、
ごくろうさまでございます。

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山麓の『めんようの里』でジンギスカンと生ビールをいただき、
下山後は鶴巻温泉の『弘法の里湯』に浸かってまたビール。
久しぶりにのんびりとした完全休日。
神奈川県。2019年。

# by apolro | 2019-03-17 11:18 | 旅の日々 | Comments(0)

『東京発 半日徒歩旅行』で歩いたところ。浅草の東京スカイツリー。

f0217617_12582467.jpg
『東京発 半日徒歩旅行』で歩いたところ。
浅草の東京スカイツリー。
さすがに450メートル越えからの展望は見事で、
関東平野を一望できる。
しかしふと足元の目を向けると、
ビルの屋上に『イチジク製薬』の文字。
こんなところも広告スペースとして売りに出しているのかと思ったけれど、
家に帰って調べてみたら、
ここはどうやらイチジク浣腸で有名な、
イチジク製薬の本社らしい。
つまり実質タダで自社の屋上を広告に利用できているわけか。
目にするのは東京スカイツリーを訪れる世界からの観光客。
このことを最初に気づいたイチジク浣腸の人は、
社長賞でももらったかなあ。
東京都。2018年。

# by apolro | 2019-03-15 12:59 | 旅の日々 | Comments(0)

食堂の佇まい。石垣島の『メンガテー』。

f0217617_12101960.jpg
島人から「石垣で一番好きな八重山そばはここ」と教えられたのが、
このメンガテーというお店。
メンガテーという名前も、
僕には意味がわからないし(メガンテじゃないよ)、
お店も市の中心地とはいえ、
細い路地の奥にあって、
知らなければなかなか入る勇気が起こらないところだ。
そして僕にとっての難関が、
この店は夕方からの営業、
つまり飲み屋側にシフトしているということだ。
僕には「〆のラーメン」的な習慣はないし、
逆にお腹いっぱい食べてしまうと、
あまり酒が進まなくなってしまう。
ということはだ。
開店直後に飛び込んでそばを食べ、
しばし散歩の後に、
さっきのそばはなかったことにして、
飲み屋に突入するという計画を立案した。
夕方5時すぎ。
まだ明るいなか店へ入る。
開店はしていたが、
案の定客は誰もいない。
メニューは八重山そばとおでんのみ。
ここはおでんも売りらしい。
しかしおでんまで食べたら、
その後の夜の石垣島パトロールに絶対支障が出る。
涙を飲んでそばだけ注文。
こんなとき一人呑みは切ないね。
待っている間に、
地元の人と思われるグループが次々に入ってくる。
宴の始まりなのだろう。
やがて目の前に置かれたそばは、
まさに僕がイメージする「ザ・八重山そば」といってもよいスタンダードさ。

f0217617_12105022.jpg
八重山そばの王道だ。
中太の丸麺にカツオ出汁のスープ、
かまぼこに豚の角煮という具。
奇をてらったところはまるでない。
島人が好きなのもわかる。
昨日一昨日と、
さまざまなバリエーションのそばを食べたが、
結局はここに帰ってくるということなのだろう。
このくらいならお腹にもそれほど負担がかからないのも、
そばのよいところ。
さてさて。
今夜はこのあとどこの飲み屋をのぞいてみようかな。
あ、店の名前の意味聞くの忘れた。
石垣島/沖縄県。2019年。

# by apolro | 2019-03-14 12:12 | 酒場、食堂の佇まい | Comments(0)

クラフトジンがおもしろい。

f0217617_1213855.jpg
最近、国産のジンにちょっとはまっている。
ジンといえばタンカレーやビーフィーターなど、
イギリス製のもの有名だが、
いつのまにか国内メーカーもいろいろとつくっているらしい。
少し昔なら『地ジン』とでも呼びそうだけれど、
さすがにそれは言いにくかろうということで、
『クラフトジン』と総称しているようだ。
そもそもジンとはなんぞやと調べてみたら、
大麦などの穀物からつくった蒸留酒に、
ジュニパーベリーをはじめとする
植物由来のもので香りづけをしたものとのこと。
つまりジュニパーベリーさえ使えば、
プラスアルファの香りづけは自由らしい。
なので、みんなその香りで勝負している。
今、手元にあるのは、
最近旅した場所にちなんで、
広島産の『桜尾』と沖縄産の『まさひろオキナワジン』。
『桜尾』はレモンを始めとする広島名産の柑橘類に桜の花などを、
『まさひろオキナワジン』はシークヮーサーやゴーヤー、ヒパーチなど、
いかにもオキナワといったもので香りをつけている。
どちらもこれまでのジンとは明らかに異なった仕上がりで個性豊か。
ジンはアルコール分47%と強いお酒なので、
寝酒にロックで一杯程度だけれど。
しかしそのアルコールの強さを利用すれば、
市販の安いジンを買ってきて、
そこに好みのハーブや果実、スパイスを漬け込むことで、
果実酒よろしく、
自分のオリジナルジンも作れるということか。
酔っぱらいの夢は広がるが、
失敗したときには、
飲みあかすのが大変だろうなあ。
東京都。2019年。

# by apolro | 2019-03-13 12:02 | 飲む日々、酔う旅、美味しい時間 | Comments(0)

食堂の佇まい。石垣島の『キミ食堂』。

f0217617_10383110.jpg
石垣島の最高峰・於茂登岳から帰ってくるバスにて、
またもや車窓に『キミ食堂』と書かれた魅惑的な暖簾が。
しかもその上には「味噌そば」の文字が。
八重山そばで味噌そば?
気になるではないか。
降りるべきバス停はまだいくつも先だったが、
ええい、
かまうものか。
これぞ旅の醍醐味! とばかりに、
次のバス停で下車。
店の暖簾をくぐる。
壁に貼られた品書きのなか、
注文するのはもちろん味噌そばだ。
今日はこれから飲みに行くつもりだったので、
さすがにここでビールはグッと我慢。
やがておばちゃんが運んできてくれた味噌そばは、
おお、通常の八重山そばとはまるで違う外観だ。
f0217617_1039295.jpg
そのスープは色だけで味噌仕立てということが一目瞭然。
ひと口すすってみればカツオの出汁が感じられ、
このへんは沖縄のそばだ。
そして麺の上にはもやしをはじめとした具が山盛り。
その光景はまるで札幌の味噌ラーメンのよう。
札幌ラーメンにくらべると、
ややスープの温度が低いかな。
でもそれは気候を考えればさもありなん。
麺は中太の丸麺。
このへんはオーソドックス。
ボリューミーに見えた量も、
食べ始めればあっという間に完食。
八重山そばの系譜は、
想像していたより広大だ。
さて店を出たあとは、
腹ごなし代わりにバス通りとは違う、
住宅街を歩いて宿に戻ることにしよう。
石垣島/沖縄県。2019年。

# by apolro | 2019-03-12 10:42 | 酒場、食堂の佇まい | Comments(0)

与那国島のヤギさん。

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ヤギはもともと高山の岩稜帯のようなところに
生息していた動物だそうで、
つまりは高い場所が好きらしい。
たしかにちょっとした高台があると、
その上に登っている姿をよく見かける。
かといってねえ。
みんながみんな、
こうしてヤギ小屋の屋根の上で寛がなくてもいいじゃないの。
手前左手のやつなんてしゃがみこむスペースもなくて、
狭い場所になんとか立っているように見える。
そもそもこんなにみんなで屋根に登って、
小屋は倒壊しないんだろうかと、
ちょっと心配になるが、
そこは台風のメインルートにあたる沖縄のことだもの。
ヤギ小屋といってもきっと頑丈に建てられているのだろう。
与那国島/沖縄県。2019年。

# by apolro | 2019-03-11 11:22 | 旅の生き物、日々の生き物 | Comments(0)

映画『島々清しゃ』を観た。

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舞台は沖縄の慶良間島。
僕のなかでは、
沖縄を舞台にした映画というのはちょっと特別な存在だ。
沖縄の映画を観て猛烈に沖縄に旅立ちたくなったり、
逆に沖縄から帰ってきたとき、
こじらせてしまった沖縄病を少しでも緩和するため(いや悪化させるためか)の特効薬だったりするのだ。
戸川純ちゃんが出ていた『パラダイス・ビュー』(なぜDVD化されない!)、
『パイナップル・ツアーズ』『ナビィの恋』『旅立ちの島唄』……。
さて先日の沖縄帰りからまだ完治していない気持ちを落ち着かせるために、
なんの予備知識もなく観たのがこの映画。
主人公は島の学校に通う小さな女の子。
三線の名手をおじいを持つこの子は、
生まれつきあまりに繊細な耳の感受性を持ち、
楽器や唄の半音ずれどころか、
半半音ずれさえ耐え難いノイズとして聞こえてしまい、
余計な音を遮断するために、
耳当てをつけて生活している。
そんな島に小さな演奏会のためにやってきた若きバイオリニストは、
あらあら今をときめく福ちゃん、
安藤サクラではないですか。
彼女を軸にして、
音楽的に孤立する女の子、
学校の吹奏楽部の子どもたち、
そして島の大人たちをも巻き込んで物語は進んでゆく。
慶良間島は十年くらい前に訪ねたが、
思えばあのときは海と釣りとキャンプばかりで、
あんまり島の人と話をしなかった。
次に訪ねるときはもっと人に近づいてみたいな。
ちなみにタイトルの読みかたは『しまじまかいしゃ』。
故郷の美しさを唄う沖縄民謡のタイトルだ。
2017年の日本映画。
東京都。2019年。

# by apolro | 2019-03-10 11:24 | 映画で旅する | Comments(0)

生口島のコインシャワー。

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先月訪れた広島県の生口島。
しまなみ海道で本土とつながっているうえに、
連絡船でも三原からも30分ほどと交通の便もよい。
そのためか、
島の西側に位置する瀬戸田サンセットビーチは、
夏になると大勢の海水浴客で賑わうらしい。
真冬の2月はさすがに人影も希だが、
それでも白砂で湾曲したビーチは美しい。
しかし僕がそれ以上に気になったのがこのシャワー。

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現役で使えるのかは不明だが、
浴びるのにはいろいろな意味で勇気が必要だな。
「100円」と書いてあるので、
てっきりコインシャワーかと思ったが、
どこにも投入口は見つからない。
シーズン中は係が前に座っているのだろうか。
ここでパンツ一丁になって自撮りをするぐらいの行動力があれば、
僕の人生ももう少し違ったものになったのかもしれない。
生口島/広島県。2019年。

# by apolro | 2019-03-09 11:16 | 旅の日々 | Comments(0)

食堂の佇まい。与那国島の『海人食堂』。

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与那国島の西端にある久部良集落。
その漁港に併設される形で営業しているのが『海人食堂』だ。
つまりこの食堂は日本最西端の食堂ということになる。
たぶん漁協の関連施設なのではないか。
この日の刺身定食はカジキだそうで、
即決でそれを注文。
だって与那国島といったら、
映画『老人と海』の島。
『老人と海』といったらカジキだもんね。
運ばれてきた定食には、
ピカピカに輝いた、
いかにも新鮮そうなカジキの刺身が10切れも。

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「今日上がったのはカジキだけだから」と、
いわんばかりの潔さが気持ちいい。
おばちゃんに「このカジキは何カジキ?」と質問すると、
「クリカワカジキさー」と即答。
さすが。
これまた気持ちいい。
小鉢に入ったフライもたぶんクロカワカジキ。
クロカワカジキはマカジキなどにくらべると、
脂の乗りが控えめらしいので、
こういった料理にも合いそうだ。
もうひとつの小鉢はモズク。
沖縄っぽいですね。
こうなったら、
あとはもうひたすらカジキ、ごはん、カジキ、ごはん……の
無限反復運動ですよ。
一気呵成にいただきました。

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食事をすませて外に出てみると、
漁から戻ってきたのだろうか、
見事な体格をした海人たちが、
大きな魚を次から次へとさばいていた。
与那国島/2019年。

# by apolro | 2019-03-08 10:59 | 酒場、食堂の佇まい | Comments(0)

伝言板のあった時代。

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三原から生口島へ向かう連絡船のターミナルで、
久しぶりに「伝言板」というものを目にした。
昔はどこの駅にもあったやつだ。
時代的には僕の世代よりさらに上が全盛期だったのではなかろうか。
現代の携帯・スマホ世代には、
存在意義すら理解できないかもしれない。
メッセージがなにも残っていないのは、
ここでもすでに役目を終えたのか、
あるいは朝一の船だったから、
まだ書き込む人がいなかったのか。
僕が小学生のころには、
文末にハートマークなんか描かれたメッセージを発見すると、
自分とはまったく関係ないにも関わらず、
妙にドキドキしたり、
甘酸っぱい気持ちになったものである。
三原市/広島県。

# by apolro | 2019-03-07 13:53 | 旅の日々 | Comments(0)

『東京発 半日徒歩旅行』、五刷が決まりました。

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先月半ばに四刷が決まった『東京発 半日徒歩旅行』ですが、
早くも五刷に入ることとなりました。
ご購読いただいたかたには本当に感謝です。
次第に日は長くなり、
少しずつ寒さも緩んできた今日この頃。
まさに徒歩旅行にうってつけの季節が訪れようとしています。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
ということで、
今回は本書で歩いた成田山参道でいただいた鰻丼ととも乾杯。
それほど空腹でもなかったところに、
品書きに「小」というのがあったので、
これ幸いと注文したところ、
運ばれてきたものを見て、
なんだかサビシイ気分に……。
やっぱりウナギを食べるときは、
ケチくさいことをいってはダメだなと反省しました。
こうして旅は人を育ててくれるのでしょう。
千葉県。2019年。

# by apolro | 2019-03-06 18:53 | 日々のなかの旅 | Comments(0)

食堂の佇まい。石垣島の『のりば食堂』。

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石垣島空港からフェリーターミナルへ向かうバスが、
市街に入り始めたあたりでいきなり車窓に飛び込んできたのが、
この『のりば食堂』。
店の佇まいも店名もインパクト抜群である。
日をあらためて、
朝食がわりにそばを食べに行ってみる。
この食堂は朝の8時から営業しているそうなのだ。
朝でも昼でもない中途半端な時間とあってか、
店に客はほかにひとりしかいなかった。
「どうぞ〜」と畳の小上がりへ案内される。
メニューを開けばそばだけでなく、
アーサー汁定食やとんかつ定食、カツカレーセットなど、
定食ものも豊富だが、
やはりここはそばだよね。
というか午前中からとんかつやカツカレーは、
さすがにもうちょっとシンドイ。
そんななかこれぞというメニューを発見。
その名は「くがに(黄金)そば」。
石垣島の夜はついつい飲みすぎてしまうのだが、
前夜もその例にもれず。
そしてこのくがにそばというのは、
麺にウコンが練り込んであるのだ。
なんだか効きそうではないか。
これを注文し、
そして脊髄反射のごとく、
オリオンの生もオーダー。
やがて運ばれてきた丼をのぞいてみれば、
スープのなかに鎮座している中太麺は、
たしかに黄色みを帯びている。

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かまぼこ、豚肉もしっかり入っている。
上に載っているのが紅ショウガではなくて、
おろしショウガというのがちょっと珍しい。
ウコン自体はとくに味には反映されていないようなので、
やっぱりこれは酒呑みの健康を考えてくれてのものなんだろうな。
『のりば食堂』という、
いっぷう変わったこの店名は、
以前は船着き場に着いた人たちが、
ここからバスに乗ることが多かったためらしい。
ああ、思い出したらまた食べたくなってきた。
石垣島/沖縄県。2019年。

# by apolro | 2019-03-06 17:20 | 酒場、食堂の佇まい | Comments(0)

銭湯行脚四十九湯目。錦糸町『松の湯』

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梅が咲いても銭湯行脚は続くよ。
銭湯行脚四十九湯目は錦糸町の『松の湯』。
錦糸町とはいっても、
距離的には両国駅からも同じようなもの。
一方通行ながら車の交通量が多い道に面して『松の湯』はあった。
男女共用の入口引き戸を開くと、
左手にかつて番台であったと思われるものがあるが、
現在は使われておらず。
脇におばちゃんが座っていたので湯代を払おうとすると、
そのお金を受け取って、
右手に設置されていた券売機でキップを買ってくれた。
なるほど。
そういうことだったか。
手間をかけさせて申し訳なかった。
脱衣所に並ぶ木製の歴史を感じさせるロッカーに
荷物を詰め込んでいざ浴室へ。
奥の浴槽に向かって、
中央に洗い場の島がひとつ。
そして左右の壁側にも洗い場。
まずは身体を洗おうとお湯を出すと、
これがなかなか熱い。
ということは湯船もこれと同様なのかと、
ちょっとびびったが、
実際にはそんなことはなく適温であった。
左端の薬湯が空いていたのでそこに身を沈める。
本日はショウガとハチミツの湯。
なんだかカレーみたいだな。
ほんのりと漂うショウガの香りが、
疲れを癒やしてくれそうな気がする。
ハチミツのほうは、
湯上がりにベタベタしたらイヤだなと思ったが、
そんなに多量に入っているわけではないらしい。
当たり前だ。
ハチミツ、高いしね。
他に浴槽は、寝風呂、電気風呂、サウナなど。
銭湯絵はと見上げると、
小さな四角いタイルで描かれたモザイク画だ。
ヨーロッパアルプスのような山並みと大きな湖。
湖には白鳥が泳いでいる。
男女湯のちょうど真ん中には、
ノイシュバンシュタイン城のような白亜の城がそびえ、
そのうえには大きな虹が渡っている。
まさに男湯と女湯にかける虹だ。
さらにその脇にはジェット旅客機が二機も。
しかもなかなかの低空飛行で、
思わず「大丈夫か!?」といらぬ心配をしてしまう。
身体をふいて脱衣所に上がると、
常連と思しきおじいちゃんから、
「もう上がるのかい? 早いねー」と声をかけられる。
そう、僕は早風呂なのだ。
どうやら僕が入るときから脱衣所にいたらしい。
「でも、まあ長いよりはいいなあ。なかには2時間も入ってるのがいるからね。女の長風呂はともかく、男の長風呂はいただけないなー」とのことだった。
ん、でもそんな長風呂男を知っているってことは、
おじいちゃんはそれ以上に長いということか?
帰り際に銭湯のおばちゃんに創業時期を尋ねると、
「長いわよー。はっきりとはもうわかんないけれど、ずいぶんと長いわよ」という返事が返ってきた。
東京都。2019年。

# by apolro | 2019-03-05 11:36 | 銭湯行脚 | Comments(0)

『浦安魚市場』が閉鎖になる。

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『東京発 半日徒歩旅行』で訪ねた浦安の魚市場が、
2019年3月末、つまり今月いっぱいで閉鎖になるそうだ。
建物の老朽化や後継者不足などの事情があるようで、
時の流れといってしまえばそれまでだが、
淋しいものである。

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築地のように移転するわけでもなく、
本当に、
なくなってしまうのだそうだ。
至便な立地なので、
その跡地には高層マンションでもできるのだろうか。
この浦安魚市場にかぎらず、
本書の取材で歩いている最中、
現在東京周辺が凄まじい勢いで変貌しつつあるのをひしひしと感じた。
おそらくそのきっかけのひとつには、
来年開催されると噂の東京オリンピックがあるのだろう。
先人に聞くところによると、
1964年に開催された東京オリンピックの際にも、
大規模な再開発が行われたとのこと。
高速道路や新幹線が整備されるいっぽうで、
「海外からのお客様に汚らしい街はお見せできない」とのことで、
東京中にあった屋台は一掃されてしまったらしい。
「汚らしい」なんていう価値観は、
主観的あったり、
時代によって変わったりもする。
現に博多の屋台などは、
地元の人はもちろん国内外からの旅行者にも大人気のスポットになっている。
変えるべくして変えたものと、
そのときの空気に乗って都合よく変えてしまったものを、
しっかり見きわめて、
伝えていくことが、
今を生きる僕たちの役目であるような気がする。
ちなみに浦安魚市場で美味しい海鮮丼をいただいた『味館食堂』は、
市川に移転してすでに営業を始めているそうだ。
逞しい。
千葉県。2019年。

# by apolro | 2019-03-04 10:35 | 旅の日々 | Comments(0)

食堂の佇まい。高円寺の『あづま』。

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甘味処のラーメンやカレーに、
外れが少ないのはなぜだろう。
ここ『あづま』も正しくは食堂というよりは甘味処。
昔、本郷の会社に勤めていたころ、
菊坂を下りきったところに『ゑちごや』という甘味処があって、
そこの炒飯やカレーが好きだった。
味もさることながら、
「大盛り」が完全に二倍だったのが、
育ち盛りのおじさんにはうれしかったのだ。
あの店を懐かしく思い出しながら、
高円寺の中通りを歩いていたら、
ここにも年季の入った甘味処があって、
軒先にはしっかりとカレーやラーメンの
食品サンプルが並んでいるではないか。
これぞなにかの縁。
日頃甘味にはまったく興味がないのに、
ぐいっと扉を押し開いて(引いたっけかな)店内へ。
時間は午後の3時過ぎとあってほぼ満席。
さすが甘味のゴールデンタイムだ。
客層はカップルやおばさまの単独が多く、
みんなアイスクリームやぜんざいを食べているが、
ここはひるまずに「中華そばをください」と注文。
おばちゃんは愛想よく「はいー」と受けてくれた。
そう、メニューには「ラーメン」ではなく、
「中華そば」と書かれていたのだ。
どうやら厨房にはご主人が入り、
ご夫婦で切り盛りしているらしい。
僕の席の後ろに座っているので姿は見えないが、
ご近所の常連のおばちゃんがそこにはいるらしい。
「さっき、『天すけ』の前を通ったらね。3時だってのにランチに行列してんのよ。びっくりしちゃった。」
『天すけ』は、近所にある昔ながらの天ぷらの店。
卵天丼が有名で、テレビ取材もよく入っている。
「3時にランチねぇ」
店のおばちゃんは興味があるんだかないんだか。
やがて中華そばが運ばれてきた。

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その名の通り、
昔ながらの醤油ベースのスープに細麺のラーメンだ。
チャーシュー、メンマのほかに
なるとと海苔が載っているのもお約束。
さっぱりしたスープも最後まで飲み干せてしまう。
最近はどこのラーメン屋も創意工夫が突き詰められ、
こういう普通のラーメンを簡単に食べるのが難しくなってしまった。
そしてなによりもこれで450円。
500円玉でお釣りがくるんですよ、奥さん。
帰り際、
くだんの常連おばちゃんが、
「ここ、いつからだっけ?」と、
僕が尋ねたかったことをそのままに、
店のおばちゃんに絶妙なエンジェルパスを通す。
それに対して店のおばちゃんは、
「昭和44年から。今年で50年になるの」という返事。
おお、半世紀か。
高円寺もだんだんとチェーン店網が手を広げつつあるけれども、
どうか末永く続いてくれますように。
東京都。2019年。

# by apolro | 2019-03-03 12:39 | 酒場、食堂の佇まい | Comments(0)

またひとつ、出版社が姿を消した。

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またひとつ、出版社が姿を消した。
学校を卒業して一年近い長旅から戻ってきて、
社会の右も左もわからない僕に、
雑誌作りのノウハウを叩き込んでくれた会社だった。
雑誌の現場というのはどこも過酷な労働環境だが、
そんななかでも、
その編集部は作り手たちの情熱で火傷しそうな場所だった。
結局、僕はそこに一年ほどいただけで、
再び旅に出てしまうのだが、
その後も書籍や雑誌に関わる仕事をしていこう決めたのは、
そのときの熱量に当てられたためだったのだと思う。
それから20年ほどして、
僕がフリーになったときに、
まず声をかけてくれたのも、
その出版社の人間だった。
日は巡る。
会社の倒産というのが、
どれだけ周囲の人間に迷惑をかけるかは、
僕も経験上知っている。
そしてそれは周囲の人間だけでなく、
内部にいた社員も非常に厳しい状況に置かれることも、
また経験上知っている。
これからしばらくはさまざまな残務処理(会社がなくなっても、個々人が携わっていた仕事の後始末は残るのだ)、各種手続きに忙殺されるだろう。
しかし、それでも日は巡る。
そんなことを懐かしく思える日がきっとやってくる。
まずは心と身体の安寧に努めてください。
東京都。2019年。

# by apolro | 2019-03-02 10:40 | 日々のなかの旅 | Comments(0)

ピンクのうさみみ帽子。

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先日訪れた広島県の三原では、
ちょうど神明市の真っ最中だった。
数百軒と居並ぶ屋台には、
東京ではあまり見ないものを多く、
それなりに興味深かったのだが、
そんななかでも、
ピンク色をしたウサギの耳つき帽子を売る屋台が、
山ほど出ていたのには驚かされた。
この写真の右下の女の子が被っているやつね。
下に垂れている部分を引っ張ると耳がピコピコ動くのだ。
そのときは「これは広島独自のものなのではアルマイカ?」と、
むむむとなったのだが、
東京に戻ってから、
韓国由来の流行物であることを知った。
東日本より距離的に近いから、
韓国文化が流入するのも早いのか、
あるいは東京も含め、
その時期には全国の屋台を
同時に席巻していたのかは、
他地域のお祭りを見ていないのでわからない。
三原市/広島県。2019年。

# by apolro | 2019-03-01 13:52 | 旅の日々 | Comments(0)

メジロは石垣島産ピーチパインがお好き。

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庭木にメジロのエサ用籠を設置してからは、
ミカンをはじめキウイ、リンゴなど、
いろいろな果物を置いてみた。
どうやらジューシーなもののほうが、
お好みのようで、
リンゴにはあまり手をつけなかった。
そんななか一番の好反応を見せたのが、
石垣島から買ってきた島産パイナップルの皮。
皮といっても果肉がけっこう残っているのだ。
(パイナップルの皮って、歩留まり悪いよね)
これをさいの目切りにしてガラス容器に入れておいたところ、
ずいぶんとお喜び(のように見えた)。
そりゃあ石垣島産の通称「ピーチパイン」は、
人が食べたって絶品だし、
しかも完熟だし。
それにしてもメジロ君、
こんな姿勢でエサを食べていて辛くないんだろうか。
枠の部分にとまったほうが楽そうなのに。
ただでさえ細い細い脚なのに。
まあ好きにしてください。
東京都。2019年。

# by apolro | 2019-02-28 10:08 | 旅の生き物、日々の生き物 | Comments(0)

食堂の佇まい。与那国島の『さとや』。

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与那国島最南端の集落である比川に、
食事処『さとや』はあった。
午前中から島の東端である東崎をぐるりと廻って、
さらに島の最高峰の宇良部だけも登ってきて、
いいかげんお腹が空いている。
時間はすでに午後1時半。
このお店が暖簾を出しているのを見たときは、
正直ホッとした。
入口の軒が趣があってよいね。
沖縄でよく用いられるクバだろうか。
まずは生ビールをお願いして、
続けてそばを注文。
ここには普通のそばに加えて、
えびそばというのがあったので、
物珍しさもあってそちらを頼んでみる。
ふと脇に目をやると、
壁に手書きでいろいろと書かれている。
最初はこれがメニューなのかと思ったが、
よく見るとどれも沖縄民謡のタイトルだ。

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どうやらこのお店は、
夜には民謡酒場になるらしい。
実は沖縄では、
外壁に直接看板を描く習慣がある。
これは台風が多い土地柄、
別あつらえの看板を設置するのは危険だからと聞いたことがあったが、
その習慣が室内にも及んでいるらしい。
二杯目の生ビールを注文するころになって、
えびそばが運ばれてきた。
どんぶりには大きなエビが四尾も載っている。

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聞けばこの比川集落には、
島で唯一のクルマエビ養殖場があり、
このエビはそこのものだとか。
まさに地産地消ですな。
エビ以外にも、
八重山そばのお約束、
カマボコもしっかり載っている。
エビは具として使われているだけではなく、
スープの出汁にも用いられていて、
エビの濃い香りがどんぶりから湧いてくる。
そしてそのエビ出汁を活かすために、
味付けには八丁味噌を使っているのだそうだ。
エビと味噌。
なんだか名古屋みたいだね。
それでも味は以外とあっさりしていて、
2月だというのに、
もはや初夏のような島の陽気にも相応しい。
与那国島の南端の食堂にて、
八重山そばの深淵さをかいま見ることとなった。
与那国島/沖縄県。2019年

# by apolro | 2019-02-27 16:11 | 酒場、食堂の佇まい | Comments(0)

沖縄の旧正月。

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今回、八重山群島を訪れたのは、
1月の下旬から2月の上旬にかけて。
街中を歩くと、
あちこちの家の軒先に正月飾りが飾られていた。
そういえば、
沖縄では今も旧正月を祝う習慣があると聞いたことがある。
そしてこの時期こそまさに旧正月。
そうか。
だからみんなこうして旧正月を祝ってるんだなと、
独り合点がいったのだが、
どうやらそれは早とちりだったようだ。
島人に尋ねてみると、
「違うよ。あれは年末からずーっと飾りっぱなしにしてるんだよ」とのこと。
つまり内地の正月と同じ時期に飾ったものを、
今もそのままにしているのだそうだ。
ものぐさな家では、
3月くらいまでそのままにしているという。
いやはや、これが噂に聞く島時間か。
そして思い込みは禁物だなと再確認した次第。
沖縄県。2019年。

# by apolro | 2019-02-26 10:57 | 旅の日々 | Comments(0)

靴下連続行方不明事件。

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洗濯物を干していたところ、
最後まで片っぽしか出てこない靴下があった。
しかも二足も。
一足くらいならたまにあるが、
二足というのは由々しき問題である。
ベランダに運ぶ途中で落としたかと思い、
まずは経路を確認。
異常なし。
続いて洗濯機のなかに残したままという可能性を疑い、
洗濯機のなかをチェックするも、
なにも残っていない。
ということは、
そもそもランドリーボックスのなかから回収しそびれたか。
あそこはランドリーネットなんかがごちゃついていて、
見逃した可能性もある。
しかしそこにもなし。
うーむ。
これはいったいどうしたことだ。
なかなかの難事件ですぞワトソン君。
天を仰ぎ推理するも思いつかず、
今度は床を眺めつつ考えたところで見事解決。
なんと今自分が履いている靴下こそが、
生き別れになっていたそれぞれの靴下であった。
履くときに、そして履いている最中に気がつかないかね?
柄も長さも全然違う靴下なのに。
東京都。2019年。

# by apolro | 2019-02-25 12:00 | 旅の道具、日々の道具 | Comments(0)